第2章
戦闘校舎のフェニックス
第18話 修業、はじめました!
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に気を緩めるな!」
避けたと思ったら、すぐさま別の一撃が振るわれる。
「フェイントにも細心の注意を払え! 誘導するためにわざと避けさせるための攻撃にも警戒しろ!」
見事フェイントに引っかかった俺は強烈な突きで吹き飛ばされてしまった。
「・・・・・・木場にも小猫ちゃんにも全然敵わねぇ。魔力もアーシア以下。明日夏の攻撃も全然避けれねぇ。俺いいとこなしじゃん・・・・・・」
「まぁ、木場や塔城は鍛えているし、それなりに実戦を経験してるんだから、敵わなくても仕方ねえよ。魔力も一応、伸ばそうと思えば伸ばせるから、あんまり気に病むな」
地面に大の字になりながらぼやく俺に歩み寄ってきた明日夏がフォローしてくれる。
「回避訓練も別にすぐ避けれるようになれなんて思ってねぇよ。重要なのは相手をよく見て、先を読める目を養うことだからな。それさえできれば、訓練前よりは回避率がぐんと上昇するはずだ。実際、訓練開始直後の段階で俺は本気の三割でしか打ち込んでいないのに対し、さっきまでは四割ぐらい本気出してたからな」
うーん、素直に喜んでいいのか微妙だな。
「それに、人にはそれぞれ特性があるしな」
特性? 特性ねぇ。
「なあ、俺の特性ってなんだと思う?」
「スケベ」
間を開けずにズバッと告げられた!
身も蓋もないな、おい・・・・・・。
「あと──」
「ん?」
「がんばり屋で諦めが悪い──要は根性がある」
そうなのか?
まぁでも、長い付き合いのこいつにそう言われちゃ、がんばらないわけにもいかねぇか!
「よっしゃ! やってやるぜ!」
「いや、少し休め」
「だはぁ!?」
せっかく出したやる気を削ぐように言われて、思わずずっこけてしまった。
「休むことも修業のうちだ」
そう言って、スポーツドリンクを手渡してくれる。
まぁ、実際へとへとだし、言われた通り、休ませてもらいますか。
その場に座り、受け取ったスポーツドリンクをあおる。
「そうだ、明日夏」
「ん。なんだ?」
「なんで明日夏は賞金稼ぎになろうとしてるんだ?」
「なんだよ、やぶからぼうに?」
「いや、ふと気になってさ。あ、いや、言いたくないなら、別に──」
「いや、とくに隠すことでもないから、別にいいけどな。ただ、おもしろくもないと思うけどな」
そう言って、明日夏は自分が賞金稼ぎになろうとした経緯を話し始めた。
―○●○―
俺が賞金稼ぎのことを知ったのは父さんと母さんの死から二年経つか経たない頃だったかな。
当時、兄貴から生活費については、親戚に工面してもらっていると俺たちには伝え
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