第2章
戦闘校舎のフェニックス
第18話 修業、はじめました!
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なければならない。ね?」
「ああ、もちろんだぜ!」
質問のほうははぐらかされていたが、木場の言葉に気合を入れるイッセーだった。
―○●○―
そして始まった修業。部長は特に俺を中心に鍛えあげようとしてくれていた。
そのため、他の眷属とワンツーマンで修業させられた。
木場からは木刀を使って視野に関する指導を受けた。──結局、一太刀も浴びせられなかった。
小猫ちゃんからは打撃に関する指導を受けた。──その小さな手で何度も吹っ飛ばされてしまった。
朱乃さんからは魔力に関する指導をアーシアと一緒に受けた。魔力の塊作りでは、アーシアがソフトボール大の塊ができたのに対し──俺は米粒くらいのしか作れなかった。
部長からは体作りと称して、でっかい岩を背負わされた状態でダッシュや腕立てをやらされた。やっぱり、部長は鬼だ!
そして──。
「なあ。明日夏は何を教えてくれるんだ?」
一抹の不安を感じながら、木刀を片手に俺の前方に立つ明日夏に尋ねる。
「俺との修業は回避訓練だな」
「回避?」
「ああ。おまえの『赤龍帝の籠手』はパワーアップに時間を要する。しかも、その間に大きなダメージを受けるなりすると、強化も解除される。それを避けるための修業だ」
なるほどな。それ抜きにしても、ダメージはなるべくないに越したことはないしな。
「で、具体的に何するんだ?」
俺がそう訊くと、明日夏は木刀を構えだした。
「俺の攻撃を避けろ。それだけだ」
「えっ?」
有無を言わさず、明日夏が木刀を振るってきた!
慌てて尻もちつくようにして避ける。
「えっ、ちょっ、待っ!? な、なんか、避け方のコツとかは!?」
「ん、そうだな。相手の動きを予測することだな」
「ど、どうやって!?」
「木場に言われたように、視野を広げて相手をよく見ろ。視線の動き、行動に移る際の仕草などからある程度は予測できるはずだ」
そう言いつつ、明日夏は木刀を上段に構える!
「あぶねっ!」
その場で横に転がって上段から振り下ろされた木刀の一撃をかわす。
「そうだ。そんな感じで俺の動きをよく見ながら避けろ。てなわけで、本格的に始めるぞ」
さっきまでよりも視線を鋭くして木刀を構える明日夏。
「ちょっ、ちょっと待っ──」
有無を言わせず、明日夏の手に握られた木刀が振るわれた!
「うわあああああっ!?」
木刀を打ち付けられた痛みによる悲鳴が山に響いた。
―○●○―
「相手から視線をそらすな! ましてや、相手に背中を見せるな!」
背中に強烈な痛みが走る。
「避けたからって気を緩めるな! というか、戦闘中
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