第六章 Perfect Breaker
希望を繋ぐ
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ーキ。
ビルの陰からぬぅっ、と現れたのは、ギカンテスヘルの巨躯だ。
来た道を少しまた戻り、曲がってから別の道を駆ける。
逃げる人々の密集する道を、掻き分けて横断していく。
そして反対側に出ると、曲がって目的地へと――――
「んな!?」
「そんな」
川沿いの道。
そこを駆けて行こうとした彼らの目の前に現れたのは、三メートルはあろうかという巨大な柵だ。
足を掛けて登ろうにも、横の鉄棒が一メートル間隔ではにべもない。
「ムッツリーニ!!」
「・・・・無理だ。開く柵じゃない」
どうやら向こう側のショッピングモールとを仕切る柵らしく、もともと開かない様になっている。
戻って違う道を行くには、距離がありすぎる。
ここまで運んで、先に進めないのか。
と、その時。
「いた!!吉井さん!!」
「え・・・・」
柵の向こうから、声がした。
その数人の少年少女は、柵の向こうから手を伸ばしてきた。
明久たちは頷き、アタッシュケースを柵の向こうへと押し込む。
「任せたよ・・・前原君!!」
「任せてくれ!!こっからは俺達、雛見沢分校部活チームが届けてみせるぜ!!」
蒔風の戦闘区域まで、あと700メートル。
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駆ける駆ける。
街中を、雛見沢分校部活チームが駆け抜ける。
魅音、レナ、圭一、悟史がケースを持ち、詩音をはじめとして沙都子、梨花、羽入はそれらをサポートして駆ける。
中心部に近づくにつれ、この辺りになって来ると、逃げる人々の方向性もまばらになってくる。
ギガンテス達は街中にバラバラと投下されているため、どっちの方向に逃げればいいのか、解っていないのだ。
逃げた先にギガンテスがひょっこり、なんてこともある。
ただ逆流する人々を掻き分けるよりも、更に疲労と時間がかかるのだ。
だが、その先を彼等は目指す。
倒れる人々をも捨てることもできず、その場で簡単に手を貸してから、また先へ。
すれ違いざまに、そっちは危険だと怒鳴るように声をかけてくるものもいたが、それも一瞬で遠ざかって行く。
ぶつかった人に罵倒されるが、相手の余裕はないのかそのまま行ってしまった。
「も、森の中とはまた違うねぇ・・・・」
「この人ごみの中を奔るのは大変なのですよ」
「みんな、ふぁいと、おー!!ですよ!!」
「よっしゃ!!」
そうして、彼等は遠く遠くの道の上。
そこに、煌めく翼の男を視界にとらえた。
「あれ・・・・あ
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