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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
希望を繋ぐ
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足元を投げ込み、アタッシュケースを受け取った彼等は、バトンを受け継いで今こうして駆けているのだ。



「はあ、はあ、はあ・・・・」

「にしてもフロニャ力ねーのにこの世界の人間はイカれてるぜ!!」

「え?」

「だって下手したら死ぬかもしれねーんだぜ?うちらの世界と違ってよ」


その通りだ。
この世界にフロニャ力は通っていない。

つまり、怪我をすれば血を流し、脱落は死を意味するのだ。

だが、それでもシンクの瞳に宿っている炎は、フロニャルドの時の物と一切変わっていない。


「同じだよ」

「なにが」


「誰かのために、全力を尽くす!!その時から、僕らは全力で駆けだすんだ!!」

「・・・・そうか・・・そういうもんか!!」

「そうさ!!」

男同士、何かを感じとったのか勝手に納得しあう二人。

だが、フロニャ力がないと言うことは、そのまま輝力が使えないと言うことでもあり・・・・



「うぉお!?」

「出たな化け物!!」

「まってまって!!紋章砲使えないんだよ!?」

「あ・・・やば!!」

ドンッッ!!!


踏み出した一歩。
ギガンテスヘルにとってはそうだろうが、彼等にとっては踏みつけと変わらない。

その前足を回避し、散って逃げ出す彼等。
先に進もうとするが、後ろ脚に蹴られてしまいそうで進めない。


左右に別れ、攪乱しようとするがそこに二頭目が現れ―――――


「嘘!?」

「上からも来たぞ・・・・!!!」


更に飛来するギガンテスヘブン、ギガンテスヘル。
皆バラバラになって、蒔風のもとで落ち合おうか。


そう言いかけたところで―――――


「北帝勅語――――千鳥や千鳥。伊勢の赤松を忘れたか・・・・!!!」

ザァッっ!!!

大量の人型の紙――――式神が彼らの頭部に張り付き、その視界を奪って攪乱する。
各々が顔を掻きむしり、それを剥がそうと躍起になっているギガンテス達。


と、ビルの屋上から一人の女性が飛び降りて

「火車切広光、一の閃!!」

ドンッッ!!とギガンテスハデスの頭部をゴトリと切り落とした。

「二の閃!!」

着地、更に切り上げてギガンテスヘブンを屠り

「三の祓い、急々如律令!!」

横一線の斬撃が飛び出し、火焔の一閃はその二体を爆散させる。


「君達、大丈夫か!!」

「あ、はい・・・えっと・・・・」

「私は草壁美鈴。舜の友だ」

「あ、よろしくお願いします!!うわ!?」


自己紹介をしてくれた美鈴に、シンクたちはあいさつを返すも今だ暴れるギガンテスヘルに驚く。
それを見て、しかし美鈴は慌てる
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