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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
天空愛撃
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ザッ!!

「これは、誰かを思う愛の形」

到達


ツゥ・・・・・

「もう悲しまなくていい。苦しまなくていい」





―――――ォウ

「だってあなたは、救われていなきゃ、いけないんだから!!」

そしてもう一人も、涙



ゴゥッッ!!

「ちょっと痛いよ、我慢してね―――――」

――――――愛には、それくらいがちょうどいいから!!!



天空轟くは一つの力。

それは武勇でもなく、轟力でもなく、雷鳴でもない。
しかし、それは目に見えぬものでありながら天空の光に煌めいている。

ただ一文字で表され、その一文字を以って完了される究極の形。



「純白衝撃法術大法―――――!!!!」


ゴッッ――――――

《Air!!!》


―――――ドンッッッ!!!!



衝撃波。
形のないはずのそれが、波にどころか光を伴い空に煌めく。


そして、その中には二人の翼人が



『すまんのぅ・・・迷惑をかけたようじゃ』

「ううん。いいの。私だもん」

『そうじゃったか?なら問題ないの!!』

「あら」

ガクッ、と崩れる観鈴。


『さて、話ができるのはいいが時間がないのが難儀じゃ。とはいえ、そう話すことはないのじゃが』

そう言って、神奈備命は振り返る。
まるでそこに、彼らが待っているかのように。


『じゃあの!!あんなじゃったが・・・・楽しかったぞ!観鈴!!』

「う、うん・・・・神奈!!」

手を振って、光の先へと消えていく少女。
それに、観鈴も手を振りかえした。


そう

まるで、ずっとずっと遊んでいた友達が、また明日と手を振って別れるように



『柳也〜、お手玉教えてくれ〜』

『ったく、まだ出来ねェのか?』

『あらあら、神奈様ったら・・・・・』



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「うにゅ?」

「お、起きたか」

木の根もとで、観鈴が目を覚ます。
どうやら、自分は往人に膝枕をしてもらっているようだ。

ポン、と頭を撫でられ、くすぐったそうにする。


「お疲れ」

「がぉ・・・」


と、観鈴は自分が何かを握っていることに気付く。

小豆の詰められた、石ころサイズの布だ。
だが、取り出し口はない。


「なんだこれ?お手玉?」

「・・・・・・・」

それを見て、口が呆けたように開いてしまう。
懐かしい、気がした。


「往人さん」

「ん?」

「お手玉!!」
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