第六章 Perfect Breaker
天空愛撃
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い。
在るのは、目の前の敵。
そして、自らにつながれた少女。
「俺が守って戦うのは、今ん所この子だけ。ほかはみ〜んな、あいつらがやってくれる」
誇らしげに、ともいえる顔で、堂々と言い放つ蒔風。
彼自身が抱いた、新たな希望の形。
状況はいまだ押され気味だが、それでもなお、彼等を信じる。
「かかって来いよ、悪とやら。お前を倒して、それで終いだ!!」
「フン・・・・なるほど。だが、クライマックスはまだ決まってねぇぜ・・・・!!!」
ユラリと剣を構えるネガ電王。
街は阿鼻叫喚の絵図。
デンライナーとゼロライナーは人々の避難、七獣はその援護。
怪我人多数、大多数。
しかし、一人たりとも失うことは決してない。
問題は
(今のこの俺の状況で、果たしてこいつに勝てるかどうか、だ!!)
使えるのは、左手と両脚。
右腕は動かせるが、攻防の際に掌と上腕を負傷している。
動き回れば、響の身がもたないだろう。
ならば
「・・・・あれ、やってみるか」
拳を構え、蒔風が迎撃の体勢を取る。
そこに向かって、ネガ電王は剣を構えて駆け抜ける。
さて、この戦いは、如何に。
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冬木市上空
そこに、一気に駆け上がる二つの影がある。
一つは純白。神尾観鈴。
一つも純白。神奈備命。
放たれる衝撃波は、空で弾け、周囲の雲を霧散させながら幾度も幾度も打ち合わされる。
戦闘機によるドッグファイトのような機動を描いて、空に一対の飛行機雲を残しながら、二人は空を縦横無尽に駆け回る。
「そこッッ!!」
ドドンッッ!!と放たれる観鈴の衝撃は、拳大の砲弾の形をしてバーサーカーへと飛び出していく。
だが彼女はそれを羽撃き一つで掻き消し、そのまま大範囲への衝撃波で眼下の観鈴へと落していった。
「ヴォォオオオオオ!!!」
「ぐゥッ!?」
避けてはマズイ。
この衝撃波は、この広範囲にもかかわらず威力は拡散していない。
避ければ街が潰されてしまうだろう。
故に、観鈴は避けずに受けた。
翼を広げ、持てるだけの衝撃破をそこから発して相殺する。
だが彼女の身体はバチンと弾かれ、河に向かって頭から急速落下して行ってしまう。
それを、公園に犬の散歩やジョギングでやってきていた数人の住民が空を指さし、あれはなんだと騒ぎ始めた。
瞬間、点だったはずの観鈴は猛烈な勢いで彼らの視界にはっきりと移り込んできた。
激突する!!
そう思っ
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