第六章 Perfect Breaker
巨力圧倒
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、取る方法はただ一つしかない。
「ごめん!!」
「ひゃう!?」
蒔風は響を抱き寄せ、背中をネガ電王へと向けた。
そこに向かって当然、ネガ電王のネガダイナミックチョップがぶち込まれた。
翼を硬質化し、それに耐えようとする蒔風だが、その一撃は彼の神経に響き渡った。
「ギィ―――――ッッ!!」
だがそれでも何とか表面で滑らせ、直撃だけは避けた。
そのまま落ちて行ったネガ電王は、着地点を青龍たちに狙われては大変と、再び銃弾を周囲と、逃げ惑う人々と向けて発砲しながら着地した。
バサッ!!と翼を広げ、よろめきながらも宙に滞空する蒔風。
背中に響を回し、肩で上下させ荒く呼吸をしながら、眼下の敵を睨み付ける。
「テメェ―――――」
「おいおい、怒るのは筋違いだぜ?俺は言ったよなァ。悪には悪の戦い方があるってよ」
そう言いながら、街中を逃げる人々に向かってさも当然そうに銃弾を放つネガ電王。
それ自体は七獣によって防がれるが、だからと言って安心できる光景でもない。
「俺はお前だけを攻撃しねぇぜ。この街、この無力な人間ども。そのすべてが標的だ。その中で、お前を特別に相手をしてやるって言ってんだよ」
蒔風の顔が、より一層硬くなる。
しかし、その一枚めくれた先にはいったいどんな形相があるのか。
「ははは!!逃げ惑え無力な人間ども!!男も女も、ジジイもガキも、誰一人として安全だなんさ言わせねぇぜ!!」
パンパン!!ヴォンッッ!!
「これが悪の力だ!!いくっらお前らが正義の味方だヒーローだなんだ言ったところで、護れるものに限度がある!!悪にはそう言うものが一切ないからな!!」
銃弾だけでなく、指先から閃光、さらには刃を周囲へと振り回しながら、気分よさそうに叫ぶネガ電王。
「これが「悪」だ!!無事な野郎など一人もいない、安息も安寧もない、これが悪の世界よ!!」
街中を闊歩しながら、その範囲を広げていく。
その飛来する斬撃、銃撃を、龍虎雀武の四人は必至にガードしていき、獅子天麟の三人は先行して人々を避難させていた。
そのネガ電王の言葉に、蒔風が拳を握りしめ、歯を食いしばり睨みつける。
だが、何を思いついたのかいきなりプッ!と噴き出してい仕舞った。
「あ?」
「ふっ、いやぁ・・・なかなかにクズな理論だ。御高説どうも。だがネガタロス、最初にも言ったが悪だけの世界。そりゃ無理だよ、うん」
「・・・・なに?」
蒔風の言葉に、視線を上げて睨み付けるネガ電王。
それに対し、蒔風は再び人差し指を上げ、講師のように話し始める。
「さて、悪とは何か。悪とはすなわち「社会を脅かすもの」である。では、総てが悪に染まったら
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