第六章 Perfect Breaker
巨力圧倒
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。
唯子は翼刀の勝利を信じたい。
そしてその為に、彼女たちを止めている。
さやかたちを止めている唯子は、逆に彼女たちのおかげでこの場に止められている立場でもあるのだ。
勝ちを信じながらも、彼が倒れないと助けに行けない、と思うが故に「早く倒れて」と思ってしまう。
だから、彼女は歯を食いしばって口を閉ざす。
もし開けてしまえば、何を言い出してしまうかわからない。
そして、そうしながら徐々に、ゆっくりと、心の中から不浄を消す。
「早く倒れて。これ以上はもういい」
そんな感情を殺していき、「翼刀は絶対に勝つ」という意思で満たしていく。
とはいえ、それ以外にも理由はある。
この口を放したら――――
「ちょ、唯子さん!?なんで私はマント噛まれてるんです!?」
さやかが駆け出してしまうから、というのもあるが。
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「オラァ!!」
「ちょ」
「主!!!」
「手ェ出すなっての!!」
ビギィ!!
ネガ電王VS蒔風(with 我那覇響)
蒔風はこの戦闘に限り、決して自分の援護に七獣を使うことはなかった。
答えは単純。
街の人を守るためと、街そのものを守るためだ。
「おいおい、ちょっと拍子抜けじゃねェのか?」
「言ったろ、妥当なハンデだ!!」
突っ込んできた刃――――ネガエクストリームスラッシュの刃を、蒔風がバックステップで回避してから蹴り返す。
今の蒔風は、背中の翼の中に響を庇っている状態だ。
そこに放たれた、ネガ電王の必殺技。
刃が離脱し、振り下ろされた先は蒔風の真上ではなく響の真上に向かってだった。
いつもならば、前に飛び込み刃を回避できる。
そのまま武装を失った本体を叩けば終了だ。
しかし、今背中には響がいる。
もしも背後からあの刃が飛来してきたら、自分一人はともかく響が危険すぎる。
故に、回避はその刃よりも距離を取るためのバックステップしかないのだ。
ネガ電王は蹴り返された刃をデンガッシャーで受け止め、そのまま一回転。その間に得物をソードからガンへと変形させ、こちらを向くと同時に引き金を引いてきた。
その弾丸を畳返しで受ける蒔風だが、それは同時に、彼の視界を塞ぐことになる。
再び振るわれてきたエクストリームスラッシュは、きわどいラインで畳返しを回避し、その裏側にいる蒔風へと横に振るわれていった。
「うなぁ!?」
それをどうにかして、右上腕で受け止めてから上方へと弾く蒔風。
後ろに回していた右腕が、
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