第六章 Perfect Breaker
巨力圧倒
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駆けながら横薙ぎ、袈裟切り、振り上げと三撃放ち、その軌道上に刃が雨のように翔剣へと一気に飛来していく。
それを、翔剣は拳一発で弾き飛ばす。
第五奥義・撃太鼓
大気そのものを殴り飛ばし、その衝撃で一気に鎮圧する、いわば「拳砲」ともいえる技。
バラバラと刃だった鉄片が散り落ち、消えていく中。
その中で翼刀はさっきも何度かやったように、翔剣の背後へと回って剣を振り上げた。
それを察知してか、翔剣はしゃがんで横薙ぎのそれを回避する。
そのまま振り返り、降り降ろされたヴァルクヴェインを左手刀で落としながら右手で翼刀の顎へと掌底を伸ばす。
それを翼刀は仰け反って回避し、バク転で下がりながら距離を取る。
が
「答える必要はない、か」
ドンッッ!!!
「いかにも」
相手はあの鉄翔剣。
50メートルという距離を一気にとったはずの翼刀に、翔剣からの一撃がぶち込まれた。
先ほどの動きから、急に不自然な回転をしてからバタンッ!!と地面に倒れる翼刀。
翔剣の位置は変わっていない。この50メートル離れた位置に、あの男は一撃を放ってきたのだ。
その技は、第九奥義・大槍。
その名の通り、只々遠距離の不動拳。この男の前に、近中遠という距離の概念は存在しない。
そして、翔剣はそこらの石を拾い上げる。
ギュッと握ってから、それを翼刀に向かって投げ放つ。
「いかにもだが・・・・父に対してその口調はいかがなものか」
「ッ・・・!!!」
それを、満身創痍ながらも翼刀がとっさに横っ飛びで回避する。
回避しながらも、身体を丸め、顔を腕で覆っていた。
そう、まるで――――投げられたそれが、爆弾か何かのように。
ドォンッッ!!!
「ガッッ!!!」
そして、その通りになった。
投げ込まれた石は爆発―――――爆発としか言いようのない衝撃を発し、霧散したのだ。
正確には、込められた不動拳が、あのタイミングで発揮、結果として爆発したのだ。
これが第八奥義・不動送。
同時は弓に込め、そして着弾と同時に爆発だったらしいが、着弾せずとも爆破させられるあたり、やはり翔剣は「怪物」の名にふさわしい。
ゴロゴロと転がり、膝で立って止まろうとする翼刀。
だが、脚に力が入らずそのままズシャァと地面を滑って行ってしまった。
「どうした翼刀」
「!!!」
頭の上から、声がした。
瞬間、翼刀は一切の動作もなく飛び上がった。
身体を捻り、回転しながら浮き上がった翼刀は翔剣の肩に蹴りをブチ込み、そのままそこを軸に翔剣の背後に回る。
蹴りの一撃に、翔剣の上半身は若干ながらも崩れた。
大槍を警戒しながら、距離を一旦とらね
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