第六章 Perfect Breaker
巨力圧倒
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しにかかる。
「ランサー!!!」
それを見て叫ぶバゼット。
その後には何も残らず、唯一セイバーの着物だけがバサバサと宙を揺らめいていた。
「そんな・・・・」
「―――――ォォォおおおお、っとぉ!!何泣きそうな顔してんだ、バゼット!!」
「ィひゃぅ!?ら、ランサー!!無事なら無事と・・・・」
と、そこに飛び降りて・・・というよりは、跳び落ちてきたランサーが着地してきた。
ビックリするバゼットだが、彼が無事で嬉しそうに顔を赤らめた。
あの瞬間。
その攻撃をランサーよりも早く悟った柳也は、ランサーの身体を掴んで投げ放ったのだ。
当然、柳也は逃れる術はない。
そもそもの話、彼は消える定めなのだから何を言ってもしょうがないのだが――――
一方、召喚されたサーヴァント――――バーサーカーは、悲しみの顔で理性もなく周囲を見渡す。
そして、頭に何かがバサリと掛かる。
邪魔だと手をかけて降ろしたそれ。
それは、柳也の着物。バーサーカーはビクン、と動きを止め、それを強く握りしめる。
だが、それで限界が来てしまったのか。
柳也の着物は粒子となって崩壊し、完全にこの世界から消え去ってしまった。
セイバー、完全に脱落。
しかし、目の前の狂戦士は
「ウ・・・ゥウ・・・・ゥゥゥウウウウウウウううぁぁぁアアアアアアアアアアアアアアああああ!!!」
叫んだ。
それは、主にバーサーカーというクラスに見られる「怒り」や「雄叫び」とは異なる咆哮。
その咆哮に込められた想いは、何かというと「悲しみ」を連想させた。
慟哭。
バーサーカーは何を感じる心もない狂気の中、涙を流して咆哮する。
それは胸を打つ悲しみからか、身体を蝕む苦痛からか。
ビリビリと大気を震わせるその咆哮に、三人は思わず耳を抑えた。
「な、何じゃこの声!?」
「ただの大声ではないみたいです・・・こちらにスタンが掛かる程の・・・!?」
「た、多分、咆哮の振動に衝撃波も一緒に練り込んで撒き散らしてるんじゃないかなぁ・・・って」
三人が口にするが、この中で通じるわけでもない。
奇跡的に会話は成立していたが。
その中で、観鈴はこの相手は私がしなければならないと決心していた。
翼から放つ衝撃。
経緯はともかく、柳也を失い哭く。
そして、自分と同色の翼――――!!!
耳から手を放し、前に出る観鈴。
自身の翼から衝撃波を発し、咆哮波を中和させながら進む。
そして
バチィッ!!!
「アぁぁアアアアアアア――――ガッッ!?」
恐らく、それは可憐な少女なのだろう。
だが、今の彼女にその面影は微塵も
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