第六章 Perfect Breaker
手錠、熾烈、結末
[4/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
れば想像するであろう姿のそのものだ。
「・・・・・これ?」
「これ!!」
いきなりの闖入者に唖然、思考、そしてこれがさっき言ってたハムスターかと思い、来てみたらズバリそうだった。
響は「どこに行ってたんだハム蔵!!」という勢いで、逃がさないようにガシッ!!と掴んだ。
隙間があると逃げられるので、半ば蒔風の手も掴むように。
その勢いは、蒔風の手を揺らし、手錠の鎖を大きく揺らさせるだけのものがあり―――――
カチャリ
「うえィッ!?」
「え・・・あれ・・・・嘘でしょ!?」
「俺が言いたいわそんなもん!!」
「見つけたぜ、逃がすかよッッ!!」
ドンッッッ!!!
思い切り狼狽し、やり場のない咆哮をウガーーー!!と叫びまくる二人。
そこに、ついにこちらを見つけたネガ電王が、白虎と青龍を振り切って突っ込んできた。
それを蒔風が響を庇うように抱え、背を向けて跳躍する。
ビルの中へといったん入り、壁を蹴って反転、ネガ電王の脇を通って何とか外へと脱出に成功した。
「ブハァッ!!!」
「う、うわわわわわ」
溜めこんでいた空気を一気に吐き出し、ジト目に汗だくになって「ど〜しよこれ」と力なくつぶやく。
その隣に、青龍と白虎が短く謝りながら着地する。
それは良いからと手をひらひらさせ、ハム蔵を青龍に預ける。
蒔風は、焦りながらもこの状況を冷静に推考していた。
青龍たちでも、ネガ電王を倒すことはできるだろう。
だが、それではこの街が無事に済むかどうかの保証はきかない。
青龍たちがどうのこうの、ではなく、ネガ電王が。こいつがそれこそ滅茶苦茶に暴れたら、いくら彼等でもカバーしきれないだろう。
ならば、配役を限定させなければ。
というか、そもそもそれで考えていたのだが、ここにきて負担が大きく――――
(いやぁ・・・・そう言う考えはやめよっか)
そこまで考えて、響をちらりと見て蒔風はいったん思考を打ち切る。
確かに戦いの場においては負担だろうが、そうは考えたくない。
無論、甘い考えだ。
普通なら邪魔だと考えてもいいものだが、人がいいと言うかなんというか。
知り合いを「邪魔だ」なんて、一瞬でも考えた自分に嫌気がさして少し気落ちしてしまう。
「ま、頑張るだけさね・・・・」
「ん?どうしたんだ?」
蒔風は響に向き合う。
以前のライブでこういったことに巻き込まれたからか、彼女は存外ケロッとしている。
それとも、まだ危険度の大きさを理解していないだけか。
「ん〜、でもそっちの近くにいた方が安全だと思うし」
「さいですか」
存外、アイドルの胆って据わっ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ