第六章 Perfect Breaker
手錠、熾烈、結末
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いるから動けないんだ・・・・だから」
「―――――――・・・・うん、うん・・・・わかったよ、お母さん」
そして
「ん・・・・」
スバルは意識を取り戻した。身体を起こす。身体が痛むが、休んだおかげか一応動く。
とても懐かしい夢を見ていた気がする。もう思い出せはしないのだが。
あの戦いからどれだけ時間がたったのかはわからないが、腹の具合からして一時間もたっていないだろう。
そこで、ハッと思い出す。
母は、一体どうなったのか。
座ったままの彼女は振り返った。
そこにいたのは、自分の姉や妹達。
たしか、あの攻防の中で吹き飛ばされて皆バラバラに倒れていたはず。
その少女たちが、頭を中心に向け、まるで“そこにいた誰か”を囲むように眠っていた。
“そこにいた誰か”の膝や身体に頭を当て、枕にして寝ていたかのような。
唯一、ギンガだけが座っていた。
少女たちの中心から、ちょうど一人分横にずれたところで、座り込んで眠っている。
さっきまで、何かに寄りかかっていたかのように。
「――――――」
声が出せなかった。
出せば、全部――――なくなってしまう気がした。
でも、そんなことはない。
頭を触れる。
そこに、あるはずのない体温を感じた。自分の物ではない、別の熱を感じた。
確かに、ここにあの人はいた。
そして最後に、自分と一緒に――――――
「ありがとう。お母さん―――――」
雫がこぼれる。
音もなく。
いまこの時間を、光景を、一瞬でも長く留めていたいから。
少女は音を出さずに涙をこぼした。
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ハァ・・・・・・
感動だ。
感動的だ!!これを感動と言わず何を言うか!!
嗚呼、やはり知るだけでは物足りない。
この目で見てこそ、真の情景
この耳で聴いての、真の音響
この肌で感じての、真の実感
そうだ、これは感動的でなければならない。
お前の最期も、実に感動的だ!蒔風舜!!
思わずその場面に手を伸ばしてしまいそうだ・・・・・
その光景を見たいがために、私は自らを犠牲にしたい!!
だがダメだな。
そればかりは望めない。
私は順序良く、正しい道順で進むとしよう。
何を仕損じて失敗するかわからないからな、これ。
次の召喚はバーサーカーだな・・・・
残念だ、蒔風。
俺は最期を読んだぞ。
お前の最期は―――――――
「悦に入っているところ悪いが
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