第六章 Perfect Breaker
手錠、熾烈、結末
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伏せる算段なのだ。
回避行動の直後であろうネガ電王は、防御も間に合わず直撃、というわけだ。
しかし、蒔風のその作戦は見事に破られる。
見事というには、すこし呆気なさすぎる方法で。
何が起きたのか。簡単なことである。
ネガ電王はそこから回避ではなく、こちらへと向かってきたのだから。
「ぉおう!?」
剣を紙一重で回避し、蒔風へとデンガッシャーを突き出してくるネガ電王。
(なんてこった・・・・地力が上がってやがる。だがまだ)
だが、まだ対応は間に合う。
今からならネガ電王の剣を受け、叩き落とすこともできよう。
「行けッ!!」
しかし、この相手は蒔風にとって相性が悪いのだろうか、それとも蒔風の運が悪いのか。
ネガ電王は、デンガッシャーソードモードの刃の部分を、切り離して射出してきたのだ。
「うぅえ!?」
仮面ライダー電王ソードフォームでの必殺技、エクストリームスラッシュ。通称「俺の必殺技」では、確かに刃が剣から離れて敵を斬る。
故に、同型の武器を有するこいつが、それをフルチャージ無しでそれをやれたとしても別段驚くことはない。無いのだが――――
「あっぶな!!」
蒔風にとっては不意打ちだ。
腕に天地陰陽を顕現させ、抜く暇はないので腕をクロスさせて鞘で受け止める。
チャリ、と何か鎖のような音がしたが、それを確認している暇もない。
さらには刃で服に切れ込みが入るが、それ以上に気にしなければならないのが――――
「クソッ!!」
受け止めた刃は、宙に浮く蒔風の身体を押し込んでいきそのままビルへと激突させるだけの勢いで突っ込んできているのだ。
普段ならそのまま行きそうなものだが、蒔風は必死になって身体を捻り、ビルを回避した。
僅かに軌道は逸れ、蒔風はビルの隙間を通って一本向こうの通りへと。
ドゴォ!!
「うプ―――ッは!!」
背中からタイル張りの歩道へと落ち、一瞬呼吸困難になりながらも起き上がろうと地面に手を着く。
頭を振って正面を見据えようとした瞬間、そこにネガ電王の追撃が。
離れた刃は剣の柄へ。
しかし飛んで行ったのは刃ではなく、逆にネガ電王の方からこっちへと突っ込んでくる。
「あー・・・・(こりゃぁモモじゃやれそうもない芸当だな)」
相手のやり方に、ほんの少し感心しながら蒔風がその場から跳ね起きて、大車輪のように離れていく。
その瞬間、蒔風は自分の右手首を見た。
「あ?」
手錠だった。しかもよく見るとこれは「EARTH」や時空管理局で使われるような強力なものだ。
強力、とはいっても本当に重犯罪人に使われるような「肘から先をガッチリホールド」するタ
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