暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
脅威顕現
[8/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


同時、クラウドに向かって声を荒げる。
聞こえるわけなどない距離だが、それでも翼人ならばもしかしたら通じるかもしれない・・・・・

しかし


スッ――――ポゥ

「え」

ズ――――ダガゥッッッ!!!



彼女のかざした掌から放たれたエネルギーが呆気のない発射音と共に打ち出され、クラウドがいたはずの建物を地面ごと抉り取りながら、それに直撃、吹き飛ばした。

それを遠くから眺めていたアリスは、顔を真っ青にしてそれでも向かう。

土煙に覆われる「EARTH」(仮)。
彼女は向けた掌をおろし、曇った窓ガラスを拭くように振る。

すると、旋風と共に煙が晴れた。


「ゴ――――アァ・・・・・」

ズ、ズン―――!!!

現れたのは、崩壊した「EARTH」ではなかった。
断末魔にしては弱々しい唸り声をあげ、全身から煙を上げて崩壊していくバハムート零式だった。


「すまない」

その召喚獣に謝りながら、それを踏み台にして飛び出していく男が一人。

大剣を振るい、全力を以って彼女の脳天に向かって振り下ろす。
男の背には漆黒の翼。クラウド・ストライフが、多少余裕のない表情で攻撃を繰り出した。


その剣を、彼女の剣が受け止めた。
剣は彼女の手になく、フワフワと浮いて使役されている。

彼女の背にも、また翼。色は赤銅。司るは憤怒の感情。


「ついに来たか・・・・赤銅・・・!!」

最強の翼人。
17の世界の破壊者。
世界四剣の一、開剣Χブレード所有者。
怒りの翼。

「EARTH」がかつて対峙した、最強の敵。

セイバー・赤銅の翼、召喚。


「さあ、いざ参らん・・・・」





------------------------------------------------------------



「マジかこれ・・・・・」

蒔風が右手を動かすと、ジャラリと音がした。
その鎖の先は、左手につながれている。

「ど、どうするのさ!?」

そして、その左手は蒔風ではない、他の人とつながっていた。

まるで、というか、それは手錠だった。
蒔風はいま、右腕を他の誰かと繋がれている状態なのだ。

そして、その相手は

「どうするってったて・・・・道は二つに一つ」

「なんだ!?自分のできることなら・・・・」

「俺の手を斬るか、お前のを斬るかだ」

「でっきるわけないさーーー!!!」

冗談めかして言ったのだが、いくらなんでも不謹慎すぎたらしい。
相手の少女の突っ込みが、気持ちよく蒔風の後頭部に当たる。

「う〜む、こりゃ流石になんくるなくないか?」

「これで言えたら相当お
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ