第六章 Perfect Breaker
脅威顕現
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同時、クラウドに向かって声を荒げる。
聞こえるわけなどない距離だが、それでも翼人ならばもしかしたら通じるかもしれない・・・・・
しかし
スッ――――ポゥ
「え」
ズ――――ダガゥッッッ!!!
彼女のかざした掌から放たれたエネルギーが呆気のない発射音と共に打ち出され、クラウドがいたはずの建物を地面ごと抉り取りながら、それに直撃、吹き飛ばした。
それを遠くから眺めていたアリスは、顔を真っ青にしてそれでも向かう。
土煙に覆われる「EARTH」(仮)。
彼女は向けた掌をおろし、曇った窓ガラスを拭くように振る。
すると、旋風と共に煙が晴れた。
「ゴ――――アァ・・・・・」
ズ、ズン―――!!!
現れたのは、崩壊した「EARTH」ではなかった。
断末魔にしては弱々しい唸り声をあげ、全身から煙を上げて崩壊していくバハムート零式だった。
「すまない」
その召喚獣に謝りながら、それを踏み台にして飛び出していく男が一人。
大剣を振るい、全力を以って彼女の脳天に向かって振り下ろす。
男の背には漆黒の翼。クラウド・ストライフが、多少余裕のない表情で攻撃を繰り出した。
その剣を、彼女の剣が受け止めた。
剣は彼女の手になく、フワフワと浮いて使役されている。
彼女の背にも、また翼。色は赤銅。司るは憤怒の感情。
「ついに来たか・・・・赤銅・・・!!」
最強の翼人。
17の世界の破壊者。
世界四剣の一、開剣Χブレード所有者。
怒りの翼。
「EARTH」がかつて対峙した、最強の敵。
セイバー・赤銅の翼、召喚。
「さあ、いざ参らん・・・・」
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「マジかこれ・・・・・」
蒔風が右手を動かすと、ジャラリと音がした。
その鎖の先は、左手につながれている。
「ど、どうするのさ!?」
そして、その左手は蒔風ではない、他の人とつながっていた。
まるで、というか、それは手錠だった。
蒔風はいま、右腕を他の誰かと繋がれている状態なのだ。
そして、その相手は
「どうするってったて・・・・道は二つに一つ」
「なんだ!?自分のできることなら・・・・」
「俺の手を斬るか、お前のを斬るかだ」
「でっきるわけないさーーー!!!」
冗談めかして言ったのだが、いくらなんでも不謹慎すぎたらしい。
相手の少女の突っ込みが、気持ちよく蒔風の後頭部に当たる。
「う〜む、こりゃ流石になんくるなくないか?」
「これで言えたら相当お
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