第六章 Perfect Breaker
脅威顕現
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翼刀が一回転からの薙ぎ払い。
無数に発生した刃の鉄片が、翔剣に対して刃幕となって飛来していく。
それを、この男は真正面から受けていく―――――!!
「第五奥義・撃太鼓!!!」
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「さて・・・・あっちは翼刀さんですかね?」
遠くから聞こえる衝撃音。
その方向を眺めながら、アリスが「ん〜」と身体の筋を伸ばして準備に入る。
服装は、彼女の戦闘時に着るノースリーブのワイシャツに、ヒラヒラと広がるロングスカート。
その目の前に立つのは、スレンダーなバリアジャケットに身を包んだ陸戦魔導師。
ギンガ、スバルの母にして、格闘技の師匠。
「じゃあクイントさん。こっちも始めますか」
「あら、今までは始まってなかったんですか?」
挑発的、というよりは挑戦的な口調で聞き返すクイント。
先ほどまでアリスは、彼女から逃げるようにこの街を駆けていた。
クイントの張り巡らせるウイングロードは、地上空中上下前後左右を問わず展開される。それに取り込まれると、もはやある種の結界だ。
もし取り込まれてたとして、「EARTH」(仮)にも被害が及ぶだろう。
ならば、最初にすべきは距離を取ること。捉われぬこと。
しかし移動、逃走を第一に置いたアリスをして、逃げ切るのは容易ではなかった。
単純な機動力なら、クイントの方に軍配が上がるのが現状だ。
そこを駆け抜け距離を保つのに、アリスはかなり苦心していたらしい。
「ですが、それもここまでです」
フワ、とスカートを翻し、掌を構えるアリス。
ニコリと笑って、クイントへ。
「ここまでくればもう大丈夫でしょう。あなたとの戦いは、中々大変そうですからね」
「結構評価してくれるのね・・・・じゃ、始めましょうか?」
「ええ・・・・・」
ダンッッ!!と弾けたように駆けだすクイント。
彼女が操る武術は「シューティングアーツ」
打撃系に重きを置いた、まさに「打ち出すため」の戦闘方だ。
クイントの両手に装備されたリボルバーナックルが、魔力を吸い上げて高速回転する。
練り上げられた魔力は、リボルバーの回転によってその破壊力を増していく。
「ハッ!!!」
そして打ち出される拳。
左拳のジャブから、右拳の本命。
アリスの実力はまだ図りきれていないクイントだが、一撃を入れるだけの自信はあった。
その左拳のリボルバーナックルが、同じように「左拳に装備されたリボルバーナックル」に弾かれるまで。
「な!!」
そして次いで突き
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