第六章 Perfect Breaker
帰郷/継承
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らえて睨み付ける。
「鉄流不動拳、17代目継承者鉄翔剣より、次なる継承者、18代目鉄翼刀への儀を執り行う!!汝、鉄流不動拳の全てを継ぐ覚悟ありや?」
翔剣が堂々と宣言し、翼刀が形式にのっとってそれに応える。
「応!我、次なる不動の道を行く者とし、先代より継承承る!!」
「み、見届けるのは――――(パラパラ・・・)っと、門下生、綺堂唯子が承る!」
そして締めを、これでいいのかな?と不安がりながらも唯子が手元の本を見ながら述べる。
それを合図に両者が構え、止まり、そして
「いざ!!」
「尋常に―――――」
その時、外では翼刀たちを追って来ていたさやかと杏子、そして二人をほっとけないとマミの三人が、道場の所までやってきていた。
やってきた建物の正面に立ち、看板を見ることでここが彼の実家であることを知る。
恐らく相手は彼の父ということを考え、彼女らは口を開く。
「なあ、やっぱ家族のごたごたに首突っ込むのはやめとかねーか?」
「でも翼刀さん不安だし・・・何かあったら」
「あいつになにかあったら、それこそあたしらでどーにかできる状況じゃないだろ・・・・」
年上でも翼刀を「あいつ」と言うあたりが杏子らしい。
その二人をマミが笑いながら眺めて「結局二人とも心配なのね」とつぶやくと杏子から猛烈な反対意見が飛んで来る。
「あたしは首突っ込むさやかが心配なだけだ!!」
「あら、じゃあさやかさんが心配なのね?」
「むぐ・・・それはだな、その・・・・」
「いやぁ、照れますなー!」
「うっさい!!黙っとけさやk――――」
「いざ!!」
「尋常に―――――!!!」
「勝b―――――――」
ドォオゥウッッッ!!!
「きゃぁ!!」
「うげっ」
「どわぁ!?なんだ!?」
瞬間、道場の玄関部分が内部から吹き飛んだ。
玄関を盛大に破壊し、反対側の民家まで突っ込み飛び出していったのは、彼女らの探し人である鉄翼刀。
それを吹き飛ばしたのは、踏込と同時に「拳を振り抜き不動を放った」鉄翔剣。
「チッ・・・わかってたけど・・・・親父、化け物かよ・・・・」
「語る言葉は必要あるまい。語るはただ、拳のみ」
それだけ言って、崩れた玄関から出てくる翔剣。
道場を出る際に一礼をしないのは、はじまった以上はどこまで行こうともこの儀の場であると言うことか。
「どうした?まだ第一だぞ」
「ああ、そいつは知ってる。身を以ってよ〜くな」
鉄流の歴史上、ただ一人化け物と呼ばれた男が、その全てをぶつける相手に
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