第六章 Perfect Breaker
位置転換
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映司が叫ぶ。
叫んだ先は、「EARTH」ビル。
そこに、巨大な塔が建築されていた。
とはいえ、外からは一切見えない。どうやらガラの塔城は、「EARTH」ビル内部に組み込まれてしまったらしい。
錬金術師ガラ。
かつての王の元、生物の力を凝縮して封じ込め、コアメダルを作り出した錬金術師の一団。
その中で、もっとも強力なメダルを創造しえうる者。
そして以前に復活し、地上を消滅させ新たな世界を創造しようとした錬金術師。
「映司、あいつ知ってんのか?!」
「前に戦った!!あのメダル、別の場所と入れ替わるんだ!!」
「データにありました。当時も三か所が入れ替わり、それぞれがドイツ、江戸、恐竜時代と入れ替わったようです」
「江戸!?恐竜!?」
「ですが、今回は時間の乱れはありません。あくまでも現代間の入れ替わりでしょうが、入れ替わりの範囲がまちまちですね」
「EARTH」(仮)内では、その入れ替わり先の座標を物凄い勢いで割り出していく。
そうして数秒、朱里たちの声が通信機を通じて全員に伝わっていく。
「蒔風さんの半径八メートル!!東京都内との入れ替わりを確認!!」
「観鈴さんたちの中心から二十メートルの範囲で、冬木市との入れ代わりを確認!!」
入れ替わり先は、簡単に絞り込めた。
だがその細部までは解らないらしく、そこで報告は途切れていく。
そして最後の一つは
「アリスさんを中心に・・・・・こ、ここは!?」
「アリスさんを中心に、ひゃ、百メートルの範囲で入れ替わりが発生!!」
「なに!?」
「この建物が範囲内に取り込まれています!!急いで脱出を!!!」
アリスを中心とした範囲のみが、以上に広い。
そして、アリスは「EARTH」ビルを中心とした逆三角形の下部にいた。
つまり、「EARTH」(仮)に近い方だ。
メダルの入れ替わりは、すでにこの建物をも範囲に収めている――――!!!
「理樹、外へ出ろ」
「く、クラウドさんは!?」
「俺と一刀はこっちに残る。おそらく向こうにもサーヴァントはいずれ召喚されるだろう。その時、ここを守る者がいなくてはならない」
そう言って、理樹を強引に押し出して範囲外へと避難させるクラウド。
飛び出していく理樹をはじめとした数名のメンバー。
だがそれと入れ替わるように、「EARTH」ビル屋上近くの部屋から一人の男が飛び出してきた――――!!!
「あ、あれは・・・・」
「ブレイカー――――鉄翔剣!!」
「親父か!!!」
理樹と共に避難しようとしていた翼刀だが、踵を返して入れ替わりの範囲内へと飛び込んでいってしまう。
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