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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
場景解釈
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どんなに素早いランサーでも
どんなものに跨るライダーでも
どんなに高出力のキャスターでも
どんなところでも忍び込むアサシンでも
どんな狂化を果たしたバーサーカーでも
どんなことでもできるブレイカーでも


このメンバーなら、勝てる。

この光景がなくなる未来など、思い至らなかった。




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「ふふ・・・・あっちに負ける気は無いらしい」

「?そりゃそうでしょう。負ける気で戦うなんてことあるわけないですって」

「勝ち目がなくてやる気失くすかもよ〜?」

「そりゃもう戦う気がないって言うんだよ。で、セルトマンさん。どういうことで?」


大聖杯内で、セルトマンが腕と脚を組んで椅子に座っている。

ただ座っているようだが、その目は何かを読んでいるかのように左から右に走り、また左からを繰り返していた。



「奇遇なことに、私にも負ける気は無い」

またおかしなこと言いだしたよこの人、と肩をすくめてフォンを見るオフィナ。
まあそれ含めて面白い人だけね〜、とそんな視線をオフィナに返すフォン。


「エスティア内で試したが、まだあの段階を召喚するには不完全らしい」

「なにか召喚できなかったんで?」

「いや、やってみようとしたが予想通りに出来なかった」

「は?」

「ああ・・・・予想通りにいかなかった、ではなくてな。私が予測していた通りに「できなかった」ができたということだ」

「つまり・・・・予想通りの失敗ってことで?」

「いや、失敗じゃない。あの召喚で成功だ。期待通りに召喚できれば上々、できなくとも予測通りということだ」

「えーと。たま〜に何言ってるかわかんないよね?」

「気にするな。お前達には不利益にならないし、するつもりもない」

「まあそれならあんたを信じていきますが」


それは良し、と笑みを浮かべて席を立つセルトマン。
その間の会話中も、そして今こうして歩いているときも、その瞳は何かを読むようにせわしなく動いている。


セルトマンの思考は走る。




すべて私の予測通り。
次の段階に進むにはまだ少しデータが必要のようだ。

あそこで「闇の書の前所有者そのもの」を召喚できれば期待通りなのだが、やはりそう簡単にあれは打ち破れないらしい。
結局「闇の書の闇」という形での召喚になった。まあそれは予測通りだ。



つまり、今この状況でのブレはない。

このまま行こう。予測通りに。
いや、予測というのは少し違うな。


これはまさに――――――



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