第六章 Perfect Breaker
場景解釈
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「まあ微々たるものですけど」
「でも俺ら翼人にはそれでもっ十分だった、ってこと」
「んで、ある程度回復した翼刀がちょいと力を籠めれば、更にそれが加速して――――」
その話を聞き、とりあえずまだ呆れは残るものの納得するショウ。
起き上がれるのか?と蒔風に聞くと、翼刀以外は7割がた回復したらしい。
「まあ翼刀は回復したらその分の力を使って俺らの回復に回したからな」
「む・・・・」
むすっとした顔をしながらも、腕を組んで頷くショウ。
その脇では、翼刀と唯子が話をしていた。
「え、おじさんが?」
「ああ。あの親父が迷い出てきやがった。そっちはどうしてたんだ?」
「あ、うん。ヴィヴィオちゃんと一緒に昨日は学校いって・・・ほら、あの子たち自分たちも戦うとか言いそうじゃない?そのお目付け役的な意味で私も一緒にいたのよ」
どうやら昨日ヴィヴィオ達と一緒に、唯子は聖王教会に泊まっていたらしい。
非常勤教員である唯子は今日は非番らしく、ヴィヴィオ達を学校に送り出したことを確認し、それからこちらに帰ってきたと言うことだ。
「おじさんを倒さなきゃいけないの?」
「そうなるな」
「でも・・・・・」
「気にすんな、唯子」
唯子の表情は暗い。
翼刀のことを考えれば、それは当然だ。
何しろ自ら手をかけた肉親を、また倒さなければならないのだから。
しかし、翼刀はそんな唯子の頭をなでる。
「気にすんなっつったろ。どっちにしろ、俺は親父を倒さなきゃいけない宿命にあるんだ――――まあ本当は殺すなんてことにはならないはずなんだけどな」
「?」
翼刀の言葉に、首を傾げる唯子。
だが自分の頭をなでる翼刀は、闘志を宿した瞳で外を――――「EARTH」ビルの、大聖杯の核がある部屋を睨み付けた。
「さてともあれ、こうしてまた夜が明けてしまったな!!」
「三日目突入か。こんなこと前例にないぞ」
「前例も何も、セルトマンみたいな男の前例があってたまるか」
「まあそりゃそうだが」
そう言いながら、身支度を整える蒔風。
ここ一番のお気に入りの服は、第一日目にズタボロだ。
二日目までなんとか着てはいたが、もう限界らしい。
理樹や一刀たちが私服を、クラウドがいつも通りの服を着ている中、蒔風だけは青のGパンに赤いジャージを羽織るという恰好だった。
「色合いはまあいいが・・・・ファッションセンスはねーな」
「うるさい」
そう言いながら、食堂兼会議場へと入る蒔風。
朝食をとる為でなく、もう一方の目的のために席に着く。
「みんな!!肝心なところでぶっ倒れて本当にすまない!!エステ
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