第六章 Perfect Breaker
場景解釈
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らには、セルトマンの力も未知数だ」
一芸、と言うと何やら気が抜けるが、攻撃の完全、見極の完全はまさにその頂点にある。
そして、セルトマンとの交戦はあったものの、彼自身の力は何一つとしてわからない――――
「わかっているのは、大聖杯からの魔力を十全に受けて、そしてそれを運用するだけの出力があるバカ回路を持っているってことだ」
セルトマンは、魔術回路を基盤とする魔術師だ。
彼自身の魔力の貯蔵量は、大聖杯と繋がっている時点で推測するだけ莫迦らしい。
だが魔力がいくらあっても、その運用が出来なければ意味がない。
魔力というガソリンの量と威力に、エンジンが耐えきれず暴走、爆発する。
普通の魔術師なら――――否、たとえ優れた魔術師であっても、それこそサーヴァントとなるほどの魔術師であってもそれだけの魔力を受けて運用しようとすれば、回路が焼き切れて良くて死人、悪くて廃人だ。
しかし、にもかかわらずセルトマンはそれだけの魔力を運用して、なお余りある魔力出力量を誇っている。
「う〜ん?」
「えっとですね・・・・簡単に言いますと・・・・」
畑違いの魔術と魔力回路の話に煙を上げる唯子に、アリスがわかりやすいたとえで説明しておく。
それを聞きながら、ショウは医務室の扉を開く。
「おぉい、蒔風。起きたか?てかちゃんと寝たんだろうな・・・・・・・おい」
「・・・・・・すぅ、すぅ・・・・(チラっ)」
「何寝たふりしてんだ。起きてんのか?」
「んっ・・・・ふぁ・・・・お?おはょ〜・・・・」
台詞の上は完璧だが、その態度は何とか取り繕おうとしているようにしか見えない。
蒔風の「今起きましたアピール」にやれやれと呆れながらショウはズカズカと医務室に入る。
「よう」
「おう、おはよう」
「今起きたのか?」
「そぅだよ」
「・・・・・ベッドの中見せなさい」
「な、なんで」
「言いから見せろ!!(バサッ!!)」
目を逸らして口笛を吹く蒔風だが、吹けていないためただのおちょぼ口だ。
その態度に呆れながら、ショウが蒔風の掛布団を一気に剥いだ。
そこには―――――
「なんだこれは」
「・・・・・んが」
「あ?」
「漫画です」
散乱した少年漫画だった。
しかもよく見ると、読み終わっているのか壁とベッドの隙間から落ちている漫画が、下に積み上げられていた。
「・・・・・お前、休めって言ったよな?」
「まあねー。マジでアルカンシェル対策には精根尽きたと言うか」
「だからお前は回復して戦いに備えるんだよな?」
「今スッゲーリラックスしてた。間違いない」
ムカッ
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