第六章 Perfect Breaker
父へと送る氷華
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ロノが再びすべて氷結させる。
「その程度か?」
《コノォ・・・・・ダガマダダ。コノミヲモッテ、ワガハカイノイシヲカンスイスルノミヨ・・・・》
エスティアの落下は止まらない。
溶かすことは考えていたらしいが、もともと最初から落下する気だったのだ。
エスティアはその物量を利用し、もっとも直接的な破壊を行うことにしたらしい。
「クロノ、脱出しろ」
「・・・・・・・」
腰まで凍ったクライドの言葉に、クロノが無言で振り返る。
何秒過ぎたか。それだけして、クロノは振り向かずに二人に声をかける。
「脱出するぞ」
「ああ」
「よっしゃ!!・・・ッ痛〜〜〜〜!!」
「左腕が折れているんだ無理をするな」
元気な足取り、とはいえないが、二人が出口に向かう。
しかし、満身創痍。このままでは脱出は間に合わないかもしれない。
クロノはスッ、と小さなリモコンのような端末を取りだし、それのスイッチを入れるとそれを二人に向ける。
そこから出た光は二人を包み、そしてその姿を一瞬で消し去った。
二人はその「次軸転換装置」によって、簡単に言えばクラウディアへと転送されていったのだ。
これで残るは、クロノ一人。
その彼に、クライドが聞く。
「何故残った?」
その質問に、クロノは淡々と答える。
しかし、その表情はなぜか嬉しそうにも見えた。
「この戦艦をどうにかしなくちゃいけない」
「・・・・死ぬ気か?」
かつての父がそうしたように、自らを犠牲にしてこの艦を破壊する気か。
その質問に
「・・・・・・それは」
クロノは壁のデュランダルを引き抜き、艦長席の位置に向かう。
正面に向かい、父に背を向け、腕を広げて杖を構える。
そして
「そこで、見ていてください。父さん!!!」
「ああ・・・・息子よ」
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「な、なんですかあれは・・・・・」
地上。
エスティアがどうなったか。その報告をハラハラしながら待っていたアリスが、空を見上げて唖然とした。
見えたのは、巨大な戦艦。
しかも、それは異常なことにすべてが凍り付いていたのだ。
同時、街の向こうから太陽が顔を見せる。
空が白み、日光が射し、世界を照らす。
「EARTH」(仮)で待機していたメンバーは、空から来るその巨氷を見上げ、指差し何があったのかと頭を抱える。
この場所にいて大丈夫か、迎え撃ち破壊しなくていいのか。
それを聞き、空にそれを確認
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