第六章 Perfect Breaker
再砲撃、承認
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しかし、蹴りを放とうと上げた脚はそこで止まった。
こちらに向かってくるかと想定されていたサソードは、視界からカブトが消えると同時にこともあろうか、新たに視界に入った、地面に倒れるフォーゼに向かって突進していっていたのだ―――!!
「な――――!!!」
今、フォーゼは左腕が完全に破壊されている状態だ。
回復用モジュールの「メディカル」も、左腕がこの状態ではマテリアライズだけでも危ない。
しかし、今となってはそれが出来たところで間に合わないだろう。
壁に叩きつけられたフォーゼは、脚をこちらに投げ出して大の字になって倒れている。
あの一撃を、左腕でガードできた(と言えるかどうかが疑問ではある物の)とはいえ、まともに喰らったのだ。
変身が解けていない以上意識はあるのだろうが、身体が動く状態かどうかと言えばそうでない可能性の方が高い。仮に動けて、四肢のどれか一つ。
その程度では、あの狂戦士の一撃を防げない。
「クッッ!!!」
走りながら思わず左腰に手を当てるカブトだが、クロックアップはできない。
右足に溜まった二度分のライダーキックのタオキン粒子をバチバチと爆ぜさせながら、サソードの背を追う。
だがいくらなんでも間に合わない。
一か八かの賭けに出るか―――と、カブトが覚悟を決めた、その瞬間。
《ウォー・ター》《ネッ・ト・オン》
「らァ!!」
ブシュッ、ブァッ!!!
フォーゼのウォーター、ネットスイッチが発動した。
蛇口型のモジュールから吹き出した水流が少し持ち上げられた左足から吹き出し、勢いを殺されたサソードに今度はネットによる電磁ネットが覆いかぶさって捕えたのだ。
暴れるサソードだが、覆いかぶさったネットは千切れてもまたすぐにフォーゼによって覆いかぶさられる。
瞬間、カブトの速度が上がる。
死中に活在り。
今この一瞬を逃せば、もはやこいつに太刀打ちできるかどうかわからない―――――!!
「いまだ!!先輩!!」
「フッ――――ォオオオ!!!」
右足をバタバタさせながら、電磁ネットを次々にサソードとかぶせながら、フォーゼがカブトの援護をする。
暴れるサソードのその一瞬の隙間。そこを狙い、タイミングを合わせて駆けてきたカブトが、その頭部へとハイキックをブチかましに脚を振り上げる―――――
そして
「オリャァぁあああああ!!!」
「喰らえ―――――!!!」
「AAARRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRMUUUUUUUUUUUUッッッッ!!!!」
三者、大きな複眼が一層の光を放つ。
気合と根性に
覚悟と一撃に
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