第六章 Perfect Breaker
戦闘への覚悟
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た瞬間、そいつは存在すら許されない。
だから、皆叫ぶのだ。行動するのだ。
「私たちの世界は、誰も排斥したりしません。「何であるか」なんて関係ないんです」
「しかし、君らは戦っている。それは、彼等を否定することではないのか?」
「私が戦うのは、その人の「存在」を否定してくる敵。この世界を破壊する敵。だから、戦うんです」
「僕とも、戦う気?」
「あなたを倒さないと、世界すべてが消えてしまう。私の大切な友達も、大切な世界も」
そして、まどかは弓を引き、オーガに向けて宣言する。
「私は、この世界を護りたい。どんな人でも暮らしていける、この世界を!!」
「どんな人でも、暮らしていける世界・・・・・・」
嗚呼、それは
どれだけ求めた世界だろう。
どれだけ探した答えなのだろう。
自分は絶望した。
そんなことはありえないと。この世界にそんな場所は無いと。
しかし、目の前の少女は。
自分よりも10は年下であろうこの少女は!!
自分よりもはるかに強い絶望を幾多も知りながら、人間の持つ強さを信じているではないか――――!!
「だったら、見せてくれ」
《READY》
オーガフォンへ、ミッションメモリーを挿入。
スタンバイモードへと移行したそれは、フォトンブラッドのエネルギーを纏って行く。
形状は、まどかを最初に捕まえた者と同様、先端が二又になっている西洋剣。
しかし、大きさは普通の物と変わらない。
「君の護る世界。そこに生きる、君らの強さを!!」
それを知ることで、今の世界の強さを知る。
今のこの世界は、それだけの許容を――――強さを持った世界なのかどうかを。
それに対し、まどかは無言で魔力を高めていく。
ドレスが展開し、まるで翼が生えたかのように背で開いていく。
そして、いつの間にか伸びていた髪は、大きく開いて彼女の意志を示していた。
ここは宇宙空間。
空気など一切存在しない、真空の世界。
だと言うのに、ピリピリと弾ける、この静電気のようなものは何か。
放出されるフォトンブラッドか。
若しくは、高められていく余剰魔力か。
オーガか剣を振るい、まどかへと突進していくのと同時、まどかは宙へ泊って上空からオーガに狙いをつける。
《Exceed Charge》
それを見上げ、即座にチャージを始めるオーガ。
全身を奔る黄金のフォトンストリームに沿い、オーガストランザーへとフォトンブラッドが蓄積され、剣が肥大化していく。
数秒の沈黙。
そして、まどかの弓とオーガの剣が、同時に動いた。
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