第六章 Perfect Breaker
戦闘への覚悟
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エスティアの界壁をへこませながら転がるカブトに、切っ先を向けて言い放つ。
「ならば、貴様が頂点に立つことも無意味だと言うことを知るがいい」
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エスティア後部
仮面ライダーオーガは目の前の少女に首を傾けていた。
「しかし・・・・なぜ君のような女の子がここに?」
「私も、戦いに来たんです」
時刻にして、すでに深夜を回る。
そんな時刻に中学生である彼女たちが「EARTH」に来ていたのは、もちろん自分たちの意志でだ。
学校が終わり、テレビをつけると今だ「EARTH」の事件は解決していなかった。
それを知った彼女はほむらに真っ先に電話をしたのだ。
『私、みんなを助けたい』
それは、恩返しという意味もあるのだろう。
自分たちを助けてくれた、鉄翼刀。
自分たちを導いてくれた、火野映司。
そしてワルプルギスと戦った、蒔風舜。
その人たちが、いま危機にさらされている。
ほむらとて、まどかの思いは痛いほどわかっていた。
そしてそれは、他の三人の魔法少女もだ。
連絡をすることもなく、「EARTH」へと向かえる最後の電車が出るホームに、五人は自然と集まっていた。
そして、到着すると翼刀たちは倒れていた。
ならば、飛び出していくしかないではないか。
「そっか。いろんな世界と結合したって言うのは聞いてたけど、今の世界は・・・・君みたいな子も戦わないといけない世界なのか」
オーガは、悲しそうな声して空を仰ぐ。
そこにはかつて見上げた青空はなく、真っ黒な宇宙が広がるばかり。
「人間とオルフェノク。そうじゃなくても、いろんな人たちが共存できる平和な世界。それを目指していたんだけど、やっぱり無理だったのかな・・・・」
鹿目まどかは知らない。このオーガ―――木場勇治という人間の生き様を。
彼は、一度死んだ人間だ。
そして、オルフェノクとして復活した。
長い昏睡状態。そして、死。
その間に、彼に残された遺産はすべて親戚に食い荒らされ、信じていた恋人も彼を化け物扱いして裏切った。
結果、彼は恋人も親戚も、自らの中に潜むオルフェノクの凶暴性が暴走し死なせてしまう。
かつて、彼は一度人間に絶望した男だ。
しかし彼は、それでも人間はそれだけではないと信じた。
解り合うことができる。
必ず、手を取り合って生きていくことができるはずだ。
オルフェノク―――人でない姿かたち、能力を手にしても、自分たちは人間としての生き方を捨てちゃいけない。
そう信じ、彼は
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