第六章 Perfect Breaker
復活の怪人
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たのだ。
その時は覚醒しなかったが、今回はその確率が的中したのだろう。
オルフェノクの記号は、死んだ彼を復活させた。
しかし、それはあくまでも「オルフェノクの記号」という不確定要素によるもの。
故に、彼はこのような化け物として再顕現することになったのだ。
だが、ショウをはじめとして彼等はそんなことは知らない。
倒されたはずの彼が、突如として出現し、しかも化け物となって医務室であばれているのだ。
当然、その場はパニックになる。
「な、なんだこいつ!?」
「おいこっち来たぞ!!」
「うわぁ!!」「きゃぁああ!!!」
その暴れっぷりは、まるで狭い密室に、勢いよく投げつけられたスーパーボールのようだった。
走り回り、暴れまわり、手を向ければその先で火花が散って小爆発が起こる。
ショウですら、この状況には30秒も出遅れた。
咄嗟に対処しようとするメンバーも、薙ぎ倒されていってしまう。
「このままじゃ医務室が使えなくなるぞ!!」
「くそ・・・・死者の魂を、一体どこまで利用すれば気が済む――――!!!」
セルトマンがこのことを狙っていたのかは知らない。
先にも言ったように、草加がオルフェノクとして不完全ながらも復活するかどうかは確率の問題だ。
だが、セルトマンはカイザが倒されたときに知っていたはずだ。
まだライダーは完全に倒されていない、と。
そうしているうちに、暴れまわる怪物は医務室の一角へと突進していく。
その中には、倒れて動けない翼人たちと翼刀しかいない。
止めろ!!と誰かが叫んだ。
しかし、火花が散り、羽毛が舞い、まともな視界すら封じられたこの状況の中でそれを実行できるものは――――――
「チェック」
《Exceed Charge》
バシィ!!
一人だけ、いた。
怪物の胸元に、三角錐の形をした、白いポインターが撃ち込まれた。
クルクルと回転するそれは、怪人の侵攻を押止めていたのだ。
「が・・・ア゛ぁ・・・・・」
「ハァッ・・・ハァッ・・・・はぁ・・・」
怪人の眼前にいたのは、膝立ちになった仮面ライダーデルタ―――三原修二だった。
「草加・・・・あれだけ言ってたお前が、まさかオルフェノクになってしまうなんてな」
「うぐァ・・・・」
「だったら、俺がお前のその苦しみ、終わらせてやる!!!」
ダンッッ
医務室というその空間が破壊された中、デルタは飛び上がり、ポインターに向かって蹴りを放つ。
その蹴り――――ルシファーズハンマーは怪人の胸を貫き、後方へと飛び出していく。
瞬間、怪人はビクン、と動きを止め、だらりと上半身をうな
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