第六章 Perfect Breaker
復活の怪人
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に汗がにじみ出し、肩が震えだす。
そして見終わったのか、ガッッ!!と目を開き、後ろに身体を反らしてしまう。
「はぁ・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・・」
「どうだった?」
グイッ、と頭を上げ、駆が立ち上がる。
未来視の内容を知りたいショウだが、その様子を見て一刻の猶予がないことを悟る。
「どうした?」
「いえ・・・よかった、まだ・・・・」
そこまで言って、医務室の扉が開いた。
カイザと交戦し、それを撃破した巧が重傷で運ばれてきたのだ。
今からなら命に問題はないが、かなり消耗しているらしい。
瞬間、駆が叫んだ。
「その人から離れろ!!!」
「え?キャぁッッ!!!」
突如として現れた謎の物体に、巧を運んでいたシャマルが悲鳴を上げた。
それは、砂のようなものだった。
否、それは砂というよりは、もっとグレーで、色が薄く―――――
「あれは・・・・灰か?」
「確かに乾さんはオルフェノクですが、なぜ!?」
そう、それはオルフェノクが負傷、もしくは死亡した際に発生させる灰だった。
しかし、それは巧の物ではない。
それは―――――
「ア゛・・・ア゛ぁ゛あああああ!!!」
巧の衣服に付着してきたのか、バラバラになった灰が再構築された物だった。
再構築、とはいっても、ボロボロの身体だ。
無理矢理形を得たらしく、表皮はボソボソで、暴れるたびに灰を周囲に振り撒いている。
それでも、身体をとどめておくだけの力はあるのか。
崩壊しそうでしないような、そんな風体をしていた。
そしてもはやそいつに元の理性はなく、ただの化け物としての存在でしかない。
その化け物は、シャマルの胸を掴んで振り回し、特に方向を定めることもなく投げ飛ばした。
そのまま止まることなく暴れまわり、ベッドを飛ばし、床を破壊し、台座をひっくり返していく。
その最中、ショウは荒れ狂う化け物の顔を見た。
全身と同じく、灰色の顔面。その中で、目だけが赤い。
真っ黒な白目に、真紅の黒目。
その表情は、彼は直接知らないまでも名前は出てきた。
「ありゃ、カイザの装着者じゃねぇか!?」
草加雅人。
彼がカイザの装着者にも関わらず、その肉体を崩壊させなかったのは埋め込まれた「オルフェノクの記号」によるものだ。
その適合率が低かったかつての装着者は、変身してもその後肉体が灰になって崩壊、死亡していた。
だが彼はその適合率の高さが故に、変身しても死ぬことがなかったのだ。
とはいえ、元は人間。
後付のオルフェノクの因子に耐えられるはずもなく、度重なる変身の末、彼は結局、肉体を崩壊させて死ぬことになっ
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