第六章 Perfect Breaker
復活の怪人
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母さんは加速した瞬間の私たちの熱源を追ってるんだ!!」
「でも加速でもしないと、あの雷は避けられないって!!」
空気の壁を幾度も吹き飛ばしながら、二人はプレシアへと接近していっては雷に追い回されて引き離される。
その隙に、クラウディアへと雷撃が走り、その進行を阻止しているのだ。
「まずい!!さっきのアルカンシェル、また撃たれる!!」
「せめてクラウディアがいくだけの時間は稼がないと・・・・・!!!」
防護壁によって身を守り、この間にも上昇はしているクラウディアだが、その速度は段違いに落ち込んでいる。
このままでは、上昇だけで残り時間を使い切ってしまう。
なにか突破口が欲しい。
そうしていると、どこからか怒声が聞こえてきた。
『そこどけぇーーーーー!!!』
「!?」
「あの声は・・・・」
ファアーーーーーーーーーーーーン!!!
『オレ、参上ゥッッ!!』
空に穴が開き、その向こうから独特の音を鳴らしながらデンライナーが飛び出してきた。
突然の乱入者に、プレシアも戸惑ったのか雷がブレていく。
戦闘車両からピームや砲撃、砲弾をメチャクチャに飛ばしまくるデンライナーの暴れっぷりは、まさしくそれを操るモモタロスらしい物だ。
その攻撃の全てを受け止めきるプレシアだが、視界は封じられたようで、クラウディアへの攻撃は止んだ。
「今だ!!」
「上昇します!!」
その一瞬の隙を見逃さず、クロノの号令と共にクラウディアが一気に上昇していった。
減圧などを度外視した上昇速度に、中のクルーは椅子や床に押しつけられる体勢になってしまうが、気になどしていられない。
爆炎が晴れた時には、すでにクラウディアは雲の上。
ザマァ見ろ、と言わんばかりに、プレシアの周囲を汽笛を鳴らしながら走り回るデンライナー。
「・・・すごいわね」
「あ、あはは・・・・」
そのデンライナーを見ながら、思わずプレシアが呟く。
いくつかの世界が結合したことは知っていたが、それを目の当たりにするとやはり違う。
「じゃあ、まだ行くわよ。アリシア、フェイト・・・・覚悟しなさい」
「まだまだ余裕だって!!ね?フェイト!!」
「ああ!!」
勇ましく答えるフェイトだが、心境には焦りがある。
アリシアも同等だ。
あの雷のホーミングは、あまりにも正確すぎる。
自らの魔力量からしても、これ以上の消耗は避けたい。
稀代の大魔術師。
プレシア・テスタロッサの仕掛けた攻撃は、ただの雷撃ではない。
それを解かない限り、この二人に勝利はない。
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