第六章 Perfect Breaker
ランスターの弾丸
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強くなるなんてなぁ・・・・ティアナ」
「うん?」
「お前が妹で、良かった」
そう言って、ティーダは静かに目を閉じ、消えて行った。
その最後に、一言だけ
「安心した」
と告げて。
静かにいなくなったティーダの跡を見て、ティアナは思わず天井を仰いだ。
彼が、その方向へと昇って行くのを見上げているようにも、何かがこぼれないようにしているようにも見える。
そして、よしっ!!と声を上げて、走り出した。
バイクはまだ走るだろう。
転倒したそれを回収して、「EARTH」に向かわなければ。
赤いバイクを置き上がらせ、ティアナ手で息吹を噴き出す。
一気にスピードを上げて「EARTH」へと。その名残の風には、キラキラと光る水滴が煌めいていた。
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「あ、アーチャーやられた」
「おう?じゃあまた一騎召喚するんで?」
「いや、いったんデータを集めてからだな。そう時間はかからないから」
「そう言えばサーヴァントのクラスって、何か一つ加えてるんだっけ?」
「あー、うん。どうしても七つのクラスにあてはまらない奴とかね。そういう奴に与えるクラス名を、一つだけ」
「どんなクラス?」
「クラス名は――――――」
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「EARTH」ビル内、局長室前。
セルトマン達にも見つかることなく、ようやくここまでやってきた翼刀たち三人。
後はこの中の核を破壊さえすれば、このふざけた戦いは終わりだ。
「なんか楽勝だったな」
「途中の防衛線の魔物はヤバかったけど?」
途中、もちろん様々な罠はあった。
だが結界という異空間内での異物に、翼刀が気づかないわけがない。
それを上条の右手や退魔の神通力で解除し、順調に進んできたのだ。
警戒が甘い、というよりは相手が悪かった、というべきだろう。
「とにかく、さっさと終わらせてセルトマン捕まえよう」
「ああ!」「うん」
そう言って、翼刀が元気よくドアノブを掴む。
その瞬間、全身の筋肉が緊張で固まった。
(な・・・・・?)
全身が発する警報。
この扉の向こうにいる何者かからの威圧。
否、威圧などではない。
それは、そこにいるだけで発せられる強大な気配だ。
ドアノブを掴むまで気付かなかったのか。
それともここがそのラインなのか。
後ろから「どうした」だの「開けないのか?」だ
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