第六章 Perfect Breaker
ランスターの弾丸
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を崩すことなく、そして思い切り振り上げた脚を落した。
筋力と重力と牽引力を合わせて放つ踵落とし。
その一撃を、ティーダはクロスした両腕で受け止めた。
「グッ・・・!?た、体術が伴ってるのは本当かよ・・・!!!」
とはいえ踵落としを受け止めることには成功するティーダ。しかしベキベキという音と共に両腕が使い物にならないことを察し、即座に後退して壁の裏に隠れていく。
ティアナが着地し、衝撃を逃がすために転がっているうちに壁の裏へと下がるティーダ。
ティアナも立ち上がると、片方を壁から抜いて双銃を構える。
「凄いぞティアナ!!だが、お前も知っているだろう?俺の弾丸の能力を!!」
「・・・・・・」
ティアナは答えない。
知っているからこそ、その質問を黙殺する。
「・・・・賢明だ。だが!!」
ティーダ・ランスターが生前それを撃てたのは、一回でも連続でも四発が限度。
それ以上は、いったん休みを置かなければならない。
故に、相手の位置を正確に知る必要がある。
しかし、今の彼は出力に限度はない。
そして腕の治癒は、すでに終わった。
「ハッ!!」
ティーダの声が、壁越しに聞こえてくる。
すると、壁の向こう側から壁を破壊することなく弾丸が一気にこちらへと発射されてきたではないか・・・・・!!
「ッ!?」
これがティーダ・ランスターのクリア・バレット。
無機、有機を問わず、物質を透過することで任意の相手を確実に狙い撃つ弾丸だ。
相手が室内に隠れようと、人質を取ろうとも、確実に悪を討ち抜く「ランスターの弾丸」だ。
(攻撃認証はティアナ!!さあ、今のお前はこれをどうやって乗り越えてくれるのか!!)
もはや乗り越えられることを疑いもしないティーダ。
先ほどからのやり取りで、彼はティアナに翻弄されてばかりだった。
ならば、あとはその底を知りたいと思うのは兄として・・・・
感傷に浸りながら、弾丸を打つ。
そして
ドォンッッッ!!!
ティーダ・ランスターは、凄まじい爆発に突如襲われ、隠れていた壁ごと吹き飛ばされ地面に転がって行った。
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二秒の昏倒。
吹き飛ばされたティーダが、瞼を開く。
「・・・・・何があった?」
そして、開口一番に聞く。
それに答えられる少女の姿はまだ見えない。
(第三者による、どこか別からの攻撃?いや、だが爆発の時に感じた魔力はティアナの物・・・・となると)
考えられるのは、一つ。
ティアナのデバイスに、爆発
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