第六章 Perfect Breaker
ランスターの弾丸
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の光に気付いた。
「・・・・ちぃお!?」
バッッ!!
チュンッッ!!!
頭を上げる動作のおかげで、眼球を光が通過していなかったら気付かなかったであろう。
それは、まさしくレーザーライトだ。
咄嗟すぎる行動に、変な言葉を発しながらティアナが全力で転がった。
そして即座にその方向へと銃口を向け、再び発砲の光を見た。
「クロスミラージュ!!」
《了解》
飛来してくる弾丸を、ティアナが迎撃し始めた。
とは言っても、それは弾丸による迎撃ではない。
クロスミラージュはカートリッジを一発ずつ使用し、形態をダガーモードへと移行していた。
そして、ティアナは飛来してきた弾丸を、その刃で弾き飛ばしていく。
(む・・・・撃ち落とさないで、弾き飛ばすか・・・・あいつにあれだけ体技があったとは・・・・いや)
ティアナのいる廃マンションとは、別のビル内にティーダはいた。
天井と柱と床しかない、外壁のない廃ビルだ。ティアナと同じく、四階でしゃがみ込んでいる。
今ティーダが使っているのは、双銃を繋げ合わせたライフル型デバイスを使っていた。
そこからティアナを狙撃していたティーダは、彼女がダガーで弾丸を弾いたことに驚きながら、その驚きを訂正した。
(違うか。あいつはレーザーライトの位置と発砲の光で反応しているだけだ)
証拠に、ユラユラと揺らすレーザーライトに合わせて、ティアナはダガーを揺らしていた。
ならば、とティーダはレーザーライトを切り、改めて標準を合わせる。
が
「さて・・・ッとぉうわ!?」
スコープを覗くと、そこに飛び込んできたのはオレンジ色の光。
しかし、それはまた弾丸ではなく、ダガーモードのクロスミラージュの片方だ。
それはティーダの後ろ5メートルの地点にあった壁に突き刺さる。
「あ、あそこからブン投げるか!?しかも銃使いが銃を!?」
ちなみにビルの間は50メートルは離れている。
この薄暗い闇の中でだと、ビル自体はうっすらと見えるが、ティーダの姿は見えないはず。
それでも正確に投げてきたという、ティアナの記憶力と動体視力は凄まじい。
(伊達に犯罪者を相手にしてきた、ってわけじゃないか。だが!!)
驚きはしたが、双銃の片方を投げただけで仕留められると思っていたと考えると、やはり残念だ。
この状況で、そう考えてしまうティーダ。
しかし、彼は間違っていた。
一つ。
ティアナはもはや、彼が知っている、弱い女の子ではない。
二つ。
彼女の師が、不撓不屈のエースオブエースだったということ。
三つ。
それを受け継いだティアナが、その程度で終わるような
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