第六章 Perfect Breaker
ランスターの弾丸
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パンパン!!ダダッ、パンッ、パン、パパン!!
街灯に照らされる大通り。
中央分離帯のブロックを挟んで、二人の人間が走り抜けていた。
両者とも撃ち出す弾丸は、微小な違いはあれどオレンジ。
扱う武器は、双銃。
ティアナ・ランスターとティーダ・ランスターの壮絶な打ち合いは、いまだに続行されていた。
互いに頭部を狙った弾丸は、同じように弾丸に撃ち落とされて消滅する。
その中にフェイントの弾丸を織り交ぜながら、本命の弾丸をぶち込んでいく。
いまこの場に飛び交う弾丸は、三種類。
相手を倒す為の弾丸。
相手の弾丸を打ち落とすための弾丸。
相手を攪乱するための弾丸。
その魔力弾の軌道はさながら芸術的な紋様を描きながら、夜の大通りを彩っていく。
(今のところがまだ互角?・・・・とはいっても)
(ティアナ、お前は魔力量がそう多い子ではないだろ?)
兄と妹が考えていることは同じだった。
確かに、今は互角だろう。
これにはティアナ自身の経験値がモノを言っている。
実力的には、確かにティーダの方が上の部分の方が多い。
しかしティアナがこれまで潜り抜けてきた戦いは、ティーダの物と比べて質も規模も段違いだった。
実戦経験値において、死亡時から変わっていないティーダよりも、ティアナは圧倒的な数を経験しているのだ。
(いつかは抜かれると思ってたけど、まさかもう抜かれているとはね・・・・・)
目元は少し悲しそうな顔をして、それでも口元は少しは嬉しそうに笑うティーダ。
つまり、妹はそれだけ危険な仕事や任務に携わってきたということだ。兄として、誇っていいのか心配するべきなのか。
現に、自分はその仕事で命を落としている。
(でもそれでも、今の現状俺の方が上だ。魔力量だってもともと上。しかも、こっちは得体のしれないバックアップ付)
(兄さんの魔力量は底がないと思っていい。それに対して、私は魔力にもカートリッジにも限度がある。でも・・・・)
(さて、その中でどうくるのか・・・・お前が俺を越えられないなら――――)
(でも、この状況で兄さんを越えられないなら、私は――――この仕事を選んだ意味がない!!)
(この仕事をさせるわけにはいかないからな!!)
ダンッッ!!!
決意と共に、先に飛び出したのはティアナだった。
しかし、それはティーダに向かってではなく
(バックステップ?逃げ・・・いや、違う!!)
ティアナがやろうとしていることを察し、ティーダもその後を追おうと飛び出した。
その間にも弾
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