第六章 Perfect Breaker
砕けぬ完全
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夫か?」
「少しはね。でも、突っ込んだらさすがにまずいから」
「オレは右手以外ダメだ」
魔力域を踏まないようにして、気を付けながら先を進む。
どうやら魔力域に変動はないようだ。急に出てきたり、不意打ちの心配はない。
ちゃんと気を付けていれば、安全に進むことができる。
一回魔力を掬い取ったアリスが言うには、この内部は純魔力の為、中に何かしらの磁場が働きそれが結界のようなものを作り出しているらしい。
結界のような、といっても、何かの効果が合ったりするわけではなく、少し歪んでいる程度の地場だ。
だがそうである以上、渡航力を持つ翼刀は、容易にその核の位置を感知できる。
「そう言えば、その核ってのはどこにあるの?」
「お、それ俺も聞いてないなー」
「ん・・・ああ。一応言っとくか・・・・・舜さんの部屋だ」
「EARTH」局長室。
翼刀が核を見つけ出したのは、それを安置するにはもってこいの場所だった。
そして――――――
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「ハァ・・・ハァ・・・・・!!!」
「あっはっはっは!!どうした!!逃げてばかりじゃあないか!!」
「ぐゥッ!?」
蹴られ、押され、押し込まれ、殴られる。
起き上がってくるダルマをその度に突いて何度も転がす遊び。蒔風とアライアの行動は、それと同様だった。
アライアが小突き、蒔風がそれを回避、もしくは喰らい、どちらにしろ転がって行っては何とか立とうとする。
だがもうそろそろ限界だ。立とうとした蒔風は踏ん張りきれず、ズルっ、と足を滑らせて倒れ伏した。
それでも、ズルズルと這ってでも距離を取って行く。
そして、木の根元まで着てそれにもたれかかり、そして目の前のアライアを見上げた。
「終わりか?」
「・・・・らしいな」
認めたくなくとも、蒔風の身体はもう動かない。
仮にこの体勢で少し回復しても、ここから逃げようとすれば背中を打たれる。そうすれば、絶命は免れない。
なかなか楽しませてもらったと笑い、アライアが拳を振りかぶる。
そのまままっすぐ伸ばせば、蒔風の頭蓋骨を粉砕するコースだ。
攻撃力などのスペックも完全に振ったために、普通人のそれと変わらないものになってしまっているが、この硬度と蒔風の疲弊度ならば粉砕は容易い。
「何か、言いたいことはあるか」
「色々あるから二時間くらい時間くれない?」
「却下だ」
「・・・じゃあ一つだけ」
こんな時でもそんなことを言う蒔風だが、一つだけ、と目線を細める。
「それだけの硬
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