第六章 Perfect Breaker
砕けぬ完全
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ではなかったが、オフィナは冷静に見据えていた。
その彼を、今見逃すわけにはいかないのはクウガたちだ。
今はまだこうして戦えているが、時間を置かれでもしたら、それこそ取り返しのつかないことになる。
その背に向かって駆け、掌を向け発火させる。
しかし、発火した瞬間にオフィナは全身を動かして一瞬で消火した。
「な?こうやって対処できるけどよ、こんなんしててお前には勝てねぇだろ?」
そう言って振り向くオフィナ。
地面を蹴り飛ばし、クウガへと一瞬で間を詰め、拳を握りしめる。
ゾッとする感覚に襲われクウガが後退するも、オフィナは別の攻撃に移っていた。
握りしめた拳には、大小さまざまな石が握られていた。
何の変哲もない、ただの砂利だ。
そして、更に腕の力を跳ね上げさせ、
それを周囲に向かって一気にばら撒いた――――!!!
「やばい!!!」
瞬間、小さな石ころは無数の隕石となって周辺を打ち、焼き尽くした。
通常の隕石と異なるのは、それが地面と平行して飛んでくる、ということだ。
その中で、津上は変身し回避、長門はバリアを張って防御した。
だが、その中でクウガはただ一人、オフィナへと再び向かって行っていた。
恐らくは逃走の為だからだろう。この攻撃は、本気ではない。
それでも喰らえばとんでもないダメージだが、彼等ならば防ぎきるだろう。
それを見て安心し、クウガは再びオフィナを追って駆けた。
だが、オフィナは拳大の石を取りだし、それを思い切り振りかぶって――――
「ラぁ゛ッッ!!」
投げた。
今までの隕石とは比較にならない火の玉が、握りしめられてどれだけの密度になったのかもわからない鉄球を包んで、真っ赤に発光してクウガの腹部にめり込んだ。
今まで受けてきた中で、もっとも強い衝撃だった。
クラッシャーの隙間から、吐き出した血が飛び出して口元を濡らした。
しかし、その飛沫もその一撃の熱によって一瞬で蒸発してしまった。
そうして、その場には圧倒的な破壊音とオフィナの笑い声だけが響き渡った。
これが、仮面ライダークウガと攻撃の完全・オフィナの戦いのあらましである。
撃退、といえば、確かにオフィナを撃退できたのだろう。
しかし、そう言いきるには、この状況はあまりにも苦々しいものであった。
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さて。
こうして、セルトマン一派と闘いを繰り広げる「EARTH」だが、当然ながらバカ正直に正面突破のみを考えているわけではない。
敵の力の大元は大聖杯。
恐らく、セルトマン
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