第六章 Perfect Breaker
追い詰められた翼
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リアを斬ることは可能だ。
しかし、可能だからと言ってそれが簡単にできるわけでもない。その隙を理樹は与えないし、いざそれだけの溜めを与えたとしても理樹は対応するだろう。
そして理樹からすれば、やはりセフィロスの斬撃は脅威だった。
気を抜けば斬られる。理樹はバリアの硬度をいつもよりも二段階ほど上げているほどだ。そして、セフィロスに攻撃を放っても、それが命中することがない。
気を抜いたほうがやられる、というのは良くあるが、これこそまさにその通りだ。
しかもそれに加え、何が凄まじいかというとその余波が尋常ではない。
フォンがブレイド、オーズと戦っていたのは林と森の中間というくらいの雑木林の中だった。
しかしいま、二人が突っ込んできた威力に地面は吹っ飛び、木々は軒並み押し倒されてしまっているほどなのだから。
「面白い・・・・!!(バサァ・・・)」
「片翼で勝てると思ってる?(バサッッ!!)」
初体験の敵に、セフィロスが開翼。
そして、それに合わせて理樹の薄緑も開翼される。
腕をハンマー状のバリアで纏わせ、セフィロスに向かって飛び掛かるように打ち付けていく理樹。
それに向かってセフィロスの刃が薄く光り、放った一閃がハンマーと衝突した。
弾かれる理樹の右腕。
しかし、そのまま回転して左の甲から伸ばしたブレードを首元に振るう。
それをしゃがみこんで回避し、上昇と共に切り上げるセフィロス。
理樹の背後の地面がバックリと割れ、理樹自身の身体もぐらりと揺れた。
しかし
ガシッ!!
「グッ・・・!?」
「捕まえた・・・・・!!」
理樹の身体は、薄皮程度にしか切れていなかった。
薄皮程度でも、理樹の表皮バリアを越えた時点で凄まじいものだが、今この状況でセフィロスは理樹に捕まってしまった。
斬り上げられた刀を理樹が掴み、更にバリアで包み拘束していく。
そしてすーっ、とバリアのエリアが一気にセフィロスの腕まで侵食し、一瞬のうちに全身を覆い尽くしてしまった。
「なに・・・・!」
驚愕するセフィロス。
無理もないだろう。あれだけの硬度を誇りながら、これだけの多様性に富む能力など、想定する方がありえない。
高硬度の物質を作り出す。
ただそれだけのシンプルな能力だが、それゆえに強力な能力だ。
理樹の腕を、バリアが覆う。
形状は、槍。
三角錐の形に理樹の手首から先を覆っていき、そしてキリキリと捩じられてその先端は鋭利さを増していく。
そしてそれを引き、思い切りセフィロスの心臓部へと突き刺していく!!
「もらっ―――――」
「はぁ〜い、そこまで」
ガゥンッ!!と、理樹の身体がはじけて揺
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