第六章 Perfect Breaker
極と暴走
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これまでのあらすじ
大聖杯によってサーヴァントを召喚するセルトマン。
その従者が二人、サーヴァントも二騎消失したにもかかわらず、未だ彼は余裕の表情を崩さない。
召喚される者から、大聖杯の接続は「英霊の座」ではないことを確信する蒔風。
しかし、ならばどこに接続されているというのか。
そして激戦に揺れる「EARTH」の敷地外で、セルトマンが新たに召喚したアサシン:朝倉涼子の手が、再びキョンの命へと伸ばされた――――!!
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「コイツが宇宙人?」
「そう」
半信半疑気味に聞くユウスケ。
彼の眼には朝倉涼子は、ただの女子高生にしか見えていないのだから当然と言えば当然だ。
しかし、目の前の彼女は間違いなく情報統合思念体から遣わされた者であり、今は大聖杯によって召喚されたサーヴァント・アサシンだ。
それを表すかのように、本能が伝える目の前の脅威に対する警鐘だろうか。ユウスケの額を冷や汗が伝った。
「でもさ・・・アサシン、って言うからにはお粗末だったな」
「そうかしら?」
「ああ。舜の話だと、お前らって気配遮断が出来るんだろ?その割にはあっさり見つかったよな?」
「しょうがないでしょ?私は隠れ潜むタイプじゃないんだから」
いかにも委員長然とした態度で教えてくれる朝倉。
手に持っているエモノさえなければ、そっか〜、と朗らかに返せるのだが。
「私はね?日常に溶け込んで、相手が油断したところを一気に自分のテリトリーに引き込むの」
そう言って、ナイフをポーン、と上に放る。
「変身して」
その動作と共に長門がユウスケに告げ、朝倉に向かって疾走した。
いきなりの言葉に呆気にとられるユウスケだが、コンマ5秒で変身を完了する。
長門が向かうのは、朝倉涼子――――ではなく
「あら、流石長門さん。もうわかったの?――――でも、もう遅いわ」
長門が落下してきたナイフに手を伸ばす。
しかし数センチ足りず、それが地面に突き刺さった瞬間“世界が割れた”。
ナイフを起点に周囲の背景にひびが入り、朝倉と三人を別の世界へと引きずり込んだのだ。
「なっ!?」
「またかよ・・・っ!?」
塗り替えられた世界は、明るかった。
曇天だった空はカンカン照り。
足元一面が砂であることも相まって、これだけなら「砂漠」一言で済む。
しかしこの空間には彼等を取り囲むかのように、高校で使われるような一人用の机と椅子が詰まれていた。
綺麗な詰まれ方ではなく、ガラクタを放り投げたかのような詰み
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