第六章 Perfect Breaker
極と暴走
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方だ。いくつかは本当にガラクタにもなっている。
驚愕するクウガに、苦い顔をするキョン。
向かってきた長門を蹴り飛ばし、距離を取る朝倉。
蹴り自体は掌で受けた長門だが、再び二人の元へと戻されてしまった。
「あなたの構成プログラムはすでに知っている」
「あら、そうかしら?だったら早く攻性情報を流してこの空間から脱出してみる?」
「・・・・・・」
「出来ないでしょう?同じ過ちを二度もしないわ」
ここの空間は、朝倉による情報干渉によって作られた異空間だ。
かつてこの空間で朝倉を撃破し、消滅させた長門にはその情報が残っている。
しかし、それが効かない。
相手もバカではないのだ。昔突破されたプログラムを、そのまま使うわけがない。
「私はね、どうしてもキョン君に死んでもらいたいの」
「そんなことをしても、何も変わらない」
「どうしてそう言いきれるの?試してもないのに。そもそも、彼を殺したくないのは本当に上からの命令だからかしら?」
「関係ない」
ダゥっ!!
朝倉の言葉を掻き消すかのように、長門が朝倉へと駆けた。
それに応じて朝倉がナイフを突きだし、それを長門が腕で受け流す。
硬化した腕に刃は通らず、長門の拳が朝倉の胸部のど真ん中にめり込んでいった。
まるで体重の乗った体勢ではないのだが、その拳にはかなりの威力が込められていたのだろう。
朝倉の身体は錐揉みにすっ飛び、ガラクタの中へと突っ込んだ。
バガァッッ!!と衝突音の後に、ガランガランとガラクタの崩れる音。
しかし、どれだけ分厚いのか、それとも最初から向こう側などないのか、彼等を囲む円形を少し歪ませただけの結果となった。
だがその時、長門は朝倉をすでに見ていなかった。
長門は、殴った瞬間に小さな拳銃を構築し、それをクウガへと投げていた。
それを見て、一瞬で理解してペガサスフォームへと超変身するクウガ。
拳銃は瞬時にペガサスボウガンへと姿を変え、その超感覚が朝倉の位置を探し出す。
「そこだ!!!」
下に向けられたペガサスボウガンの先端から圧縮されたエネルギーが射出され、それがキョンの足元の砂を吹き飛ばした。
爆発の瞬間、キョンは長門に引っ張られてその爆発から逃れたがその標的はそうもいかない。
「くっ・・・?」
爆発で吹き上がった砂の中から、朝倉が飛び出してきた。
ここは彼女が作り出した空間。長門に殴られた瞬間、すでにその場から地中へと消えていることなど容易なことだろう。
それを証明するかのように、塗りつぶされるかのように空中から消える朝倉。
その瞬間クウガは彼女を見失い、直後にどこにいるかを察知した。
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