第六章 Perfect Breaker
接続不詳の暗殺者
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先ほどの黒炎のように、体躯は漆黒。
犬、と言えば可愛いものだが、その身体は優に20メートルを超えている。
その頭部は三つあり、それが連続して放ってくるのがあの黒炎なのだろう。
「これは下剋上って言うと思うかね?」
「貴様ァ・・・・・・」
蒔風ショウの誇る、魔導八天が魔獣の一・ケルベロス。
誰も、ガオウライナーの砲撃に気付かなかったのではない。
この男がいたからこそ、気にかける必要性など無かっただけの話だ。
ドフッ、とその四肢にて疾駆し、空を蹴り、ガオウライナーと同高度まで上がってくる。
ショウの言った意味は、ガオウには解っていない。
しかし、目の前の男を見ていると何とも言いようのない怒りに身体が支配されていくのを感じていた。
「こっちも消耗が激しいんだ・・・・全力でッ・・・・いかせてもらうぞ!!!」
ガオウライナーと対面し、そしてケルベロスの頭の上で魔導八天のうち二本を握って構えるショウ。
身体を半身に切りながらも、腕を大きく開いたスタイルだ。
ショウの前体重の姿勢に合わせ、ケルベロスも上半身を引っ込めていく。
それは、ダッシュの際の溜めのように――――
同時、ガオウもまたアクセルを捻りっぱなしだった。
ギアを解放すれば、この列車はその巨大な顎を以って眼前の化け物を喰らい、砕き、破壊するだろう。
「はぁぁあああああ」
「ふ・・・フフ・・・・・」
一人は溜め、一人は笑う。
そして、掛け声とともに疾駆した。
「行けェッ!!!」
「フハハハハハハァァッッ!!!」
駆けだす魔獣と列車。
両者とも剥きだすは牙を顎。
そして、その両者が組み付き、喰らいついた瞬間に
「ダァッ!!」
「唖゛破ぁ゛あああああ!!!!」
ガオウライナーからガオウが、ケルベロスの頭部からショウが飛び出し、お互いの大剣を振り上げ
ドォンッッッ!!!
激突した。
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「こら!!ここは今立ち入り禁止だぞ!?」
「ちょっとなによ!!入れなさいよ!!」
「待てハルヒ!!いくらなんでもお前無茶だろう!?」
「うっさいわねキョン!私たちだって「EARTH」に登録してんのよ?ってか、こういう時のために登録したのにそれで入れないなんて登録損よ!!裁判を起こすレベルよ!!」
「EARTH」敷地内に入るための、外門。
そこで、一悶着を起こしているグループがあった。
言わずもがな、SOS団である。
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