第六章 Perfect Breaker
接続不詳の暗殺者
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動操縦。
もし、あの後にさらに喰いごたえのある敵が現れたのならば、この退屈もまぎれるかと思ったのだが・・・・・
「つまらん・・・・だったら、ここにある物全部喰らってやるよ」
《gaoh form》
手にしていたグレープフルーツを放り捨て、ベルトにパスをセタッチさせる。
オルガンのような荘厳な音声が流れ、同時に自身の名を同じフォーム名をベルトが発した。
銅のアーマーが装着され、牙王は変身を遂げる。
そしてライダーパスをマシンガオウストライカーに挿入。
自動操縦だったガオウライナーの瞳と言える部位に、意思のような光が輝いた。
『GAOHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!!!!』
「そうだ・・・何もかも喰らい尽くせ・・・・時間も、世界も!!すべてだ!!!」
ハンドルにある攻撃スイッチをスタンバイさせる。
それに応じてガオウライナーが鎌首をもたげ、その口内にエネルギーを充填し始めた。
放たれる標的は、ゼストと戦うクラウドだ。
同士討ちは禁じる、とされているが、この高度と威力ではそんなことは関係ない。
それを放てば、二人とも吹き飛ぶ。
現状、仮面ライダーガオウに敵味方の判断などない。
―――目の前の物を食らい尽くす
ただそれだけを、もはや本能ともいえる意識の中で、圧倒的な力で蹂躙する。
ガオウライナーの頭部に溜まるエネルギーはすでに、銅色を越えて黄金の域に達し始めている。
しかし、これほどの光があって――――本当に誰も気づかないものだろうか?
パチッ、と
ボタンを覆うカバーを、親指で上げる。
そして、腕の力ごと使って荒れ狂う力を、ボタンから押し出すように捩じり込み―――――
バグォッッ!!
「(ズンッ!!)がっ・・・なに・・・!?」
ガオウライナーが、黒炎弾の直撃を受けて揺れた。
地上を狙っていたガオウライナーが機体ごと揺れ、あらぬ方向を向かされてしまう。
放たれた破壊光線は上空へと伸び、雲を円形に散らせて虚空へと去って行った。
目の前の失態に苛立ちと殺意で舌打ちをするガオウだが、漆黒の炎弾はそれだけで終わらなかった。
その後二発目、三発目と撃ち込まれてきたそれは、後部の車両に命中して二、三両ほどを木端微塵にして破壊した。
周囲を見渡し、そしてそれが下から放たれていたことを確認してからガオウライナーが下を見る。
そこにいたのは、不敵な笑みを浮かべチョイチョイ、と誘ってくる男。
しかし、ガオウが目を見開いたのはその男にではない。
その男が立っている、その足場にしている「怪物」だ。
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