暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
接続不詳の暗殺者
[4/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
うこと。


しかし、本気ではないのはクラウドとて同じこと。
翼を広げ、その出力を跳ね上げていく。


「ほぉ・・・・その翼で力を上げるのか」

「ああ・・・・あんたには悪いが、時間も掛けていられない。さっさと決めさせてもらうぞ」

「そうか・・・・だったらこっちも「全力」を出させてもらうぞ。その翼、飾りではないだろうな?」

ゼストが言っているのは、侮蔑から来るものではない。
空は飛べるか、という質問に過ぎない。

そしてそれに、クラウドが応える。


「その時は、飛べない奴が悪い」

「フ、違いない」


空へとゆっくり昇って行く二人。

これで再び互角だ。
しかし、クラウドにはまだ奥の手がある。

勇気集束。
この序盤で使うには早すぎるが、今を越えねば先はないのだ。



(勝てる・・・!!)

しかし、油断はない。
クラウドが大剣に一本を組み込み、再び一本の大剣を構えた。


青いオーラが吹き上がる。
クラウドの魔洸が、剣と五体を包み込む。

そして


「フルドライブ!!!」

ゼストの魔力が噴き出した。
その呼び出しと共に、武骨な了解音声がデバイスから流れてきた。

噴出する魔力は、まるで旋風。
ゼストの足元から吹き出したそれは、全身を覆ってまだあまりある。



これで互角?
奥の手がある?

クラウドは、つい十秒前の認識をを改めた。


“そんな生易しい相手ではない”


大剣を握る手に、力が込められていく。
思わず、汗で滑りそうだ。


元時空管理局Sランク空戦魔導師と、自称元ソルジャークラス1st


その二人の実力は、現状において


「――――ゥオオアッッ!!!」

「・・・・ゼェアアッッ!!!」


前者が、わずかにして上である。



------------------------------------------------------------



「なんでオレら出ていけないんすか!?」

「待って、待ってください!!」


「EARTH」(仮)へとなのはと五代を連れてきたアリスは、次にそこから飛び出そうとするメンバーを抑えるのに精いっぱいだった。


「今行けば、あいつら全員ブッ倒せるだろ!?」

「俺達がそんなに信用できないのか?」

「あー、もー・・・でーすーかーらー!!話を聞きなさいこのおバカども!!」


「「「「「バカは城戸だけだ!!ふざけんな!!」」」」」

「テメェら俺の味方か!?敵か!?」

一同声を合わせて言い返す。
城戸は泣いてもいい。


ともあれ、話すだけの隙は出来た。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ