第六章 Perfect Breaker
止まらぬ再生
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り方があるらしい。
大聖杯は、その為の物。
(・・・・まて。だとすれば!!)
クラウドがそこで思い至る。
確か、この戦いが始まる前、セルトマンは―――――!!!
『ただ目的を完遂しても面白くない。君らを障害として選んだんだ。せいぜい楽しませてくれ・・・・』
そうだ。
彼はこの戦いに意味はないと言っていた。ただ、「EARTH」との交戦を楽しむためだと。
ならば、今の発言は矛盾している。
彼は間違いなく「大聖杯が必要」だと言ったのだ。
しかし、自分たちの知らない別の場所で大聖杯を使用すればいいのを、わざわざ来たんだ、という考えもできる。
それなら、クラウドの推測は外れる。
しかし、セルトマンのニュアンスではそれは違う。
何より、確定的なのは―――――
「君達には戦ってもらわねばならない。そして、もっとデータが欲しいんだよ」
セルトマンの言葉。
クラウドがいると言うことを失念しているのか、それともこのことを聞かせて楽しんでいるのか。
これを意味することは、ただ一つ。
(まだだ・・・・まだこいつを止めるのは、遅くない!!!)
クラウドが、蒔風に連絡を取ろうとする。
今、彼はセフィロスとの交戦中だ。
しかし、それでもこの情報は伝えねば・・・・
「令呪を以って命ずる。ランサー、否、この戦いを拒否するサーヴァントたちよ。“自害、若しくは同士討ちを禁じ、戦闘の拒否をすることは許さない”。誰と戦うくらいの自由は与えてやるよ」
ガクン、と、ゼストの身体が揺れた。
連絡を取ろうとしたクラウドの手も止まる。
どうやら、そうしている場合ではなくなったようだ。
「すまない。どうやら、戦いを拒否することは許されないようだ」
「かまわないさ」
戦うだけの人形にはされないらしい。
だが、それでも意にそぐわないことをされるのだろうと思うと、クラウドはセルトマンへと怒りを込めて睨み付けた。
それは相手の想いを無視した行い。
翼人はそれを決して許さない。
しかし
「ただし・・・・戦ってみたいとは思っていた」
「・・・・なに?」
「俺が死に、世界はいろいろと変わったようだが・・・・果たして今のお前達に「世界を護るだけの力はあるのか」を試してみたかった」
ゼストが言うことももっともだ。
自分がいなくなった後の世界が、大丈夫かどうかを案ずるのは。
その思いは、果たしてセルトマンの令呪から来る思い込みか。
それとも、本来彼が持つ想いなのか。
「行くぞ。証明して見せろ」
その瞳に曇りはない。迷いもない。
あるのはただ、目の前の敵と戦うと言う一人の武人の、
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