Operation 02-発令、ファーバンティ解放作戦-
放たれた矢
Mission17「TRANS-AM」
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一見すれば全く問題ない。ごく普通の艦艇と一緒だ。が……私にも理解できない項目があった。
「システムデータの中に1つ、自分にも分らないものが搭載されていた。それの起動テストをしたときには、危険分子になりかねないことから封印された物だ。セレンが追っていた男も知っていることで、希望にも絶望にもなりうる物だ」
イーヴォ提督はデータを閉じるように吹雪に指示する。
そう、気付けば例の海域まで接近していたからだ。肌寒く感じる。
「全滅していなければいいが……」
そう私は呟き、空を眺めていた。
日の出が少し近い。
◇
0320 装甲空母『大鳳』周辺
「まだ来ます!」
宮藤はシールドを張り続ける。魔力供給を大鳳のシステムから若干拝借した結果何とか保ち続けているが、もう危険ラインだ。
ミーナや美緒は既に後退し航行ルートを決めているところであり、エイラとサーニャは戦闘休止状態である。例のウィッチである星奈は回復し戦闘に加わっているが、中々思うように攻撃を阻止できない。
『救難信号をセントアークに送った!もう少し耐えて!』
星奈はそう叫ぶ。本気だ、私はその本気で私を奮い立たせ防衛をし続ける。
しかし、突如深海棲艦は攻撃をやめ、動かなくなった。
コアも生きているのになぜ動かないのか、どうして動かなくなったのかわからない。
早く来て――――――救援を待ちつつ深海棲艦を見る。
なぜ動かないのだろうか。恐る恐る敵を見つめ、状況を探る。
何かを待っている……?しかし何ら変わりもしない深海棲艦。だが、そう思った瞬間だった。
「トランザム!」
すると深海棲艦のシステムがトランザムたるシステムを動かし始める。
『宮藤さん!敵がトランザム起動――――――あの艤装は――――――!』
「星奈さん!無理しないで離脱を!」
『私はここで耐えきる!早く救難信号を出して!』
◇
「あの艤装は――――――!」
一度見たことのある深海棲艦。TRANS-AMが起動されると例の艤装が見え、専用武装が装備されていく。コードネームを持つ深海棲艦の1隻、「憎破棲姫」。私は目を疑った。なぜあれを使用できるのか、それの存在自体も疑った。
専用艤装として装備されたのは、レーザーライフルにスナイパーライフルと遠距離特化にも見えるが、それを打ち消す実体剣「叢雲」が目立つ。
すぐさまスナイパーライフルで此方を狙ってくる憎破棲姫に対して回避する一方だったが、TRANS-AMの機動力には流石に追いつけず、幾度かシールドで防衛する羽目になった。
それに、相手の攻撃力の高さも目立つ。
私はその隠された攻撃を知らないまま回避行動を続けた。
◇
0325 セントアーク
「……っ」
照月がふと苦し
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