第一話「主人公は……」※修正
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怖かったよぉ……!」
俺のデブッ腹の中で泣き出す朱鳥を見て、俺もホッとした。しかし、そこを見ていた弾に見られたのがまずかった。
*
しかし、それからは俺と朱鳥はお互い何事も無かったかのようにまた元のクラスメイトに戻った。しかし、前よりも互いに親しく会話をするようになった。同じ趣味仲間として俺は高校で初めて友達ができたという感覚を得た。
朱鳥もいじめられっ子から解放されたことだし、俺をパシリにするやつらは全員いない。退学になったしで一石二鳥である。
今後も、周囲の脅威に負けぬよう努力することを決めた。今はまだまだ気が小さいが、それでもいつかは……
そんなときである。
「あ、あの……九豪くん?」
「ん? って……桑凪さん!?」
彼女はやや顔を赤くして俺の座る席まで歩み寄ってきた。
「その……今日、お暇?」
「ひぇ、え? ど、どうした……?」
緊張してあまり舌が回らない。
「あのぉ……えっとぉ……今日ね? もし、だけど……あのね? 九豪君が良かったら……私のお家に来ない?」
「桑凪の……って、えぇ!?」
「い、忙しいなら結構ですぅ……!」
焦り、慌てる朱鳥だが……俺はとっさに。
「うん、行くよ!」
「え、えっと……いいの?」
「き、来てもらいたいから……だめ?」
「く、桑凪さんがいいなら……また、お邪魔しようかな?」
「じゃ、じゃあ行こう!? 私の家」
「うん、えっと神社だよね?」
ちなみに今更であるが、俺は神社が好きだ。よく、ツーリングの途中で雰囲気のいい神社があれば立ち寄って鳥居の写真を撮っている。さすがに境内は罰が当たりそうだから撮れないけどね?
「いい忘れたけど、私の家の神社は熊牙神社って、いうの……」
「熊牙神社!?」
ふと、俺はパソコンのメールに送られてきた文中のワードを思い出した。
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