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仮面ライダーLARGE
第一話「主人公は……」※修正
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桑凪さん!?」
すると、信じられないことが起きた。
「九豪君っ……!」
彼女が、涙を散らしながら俺の胸……というより腹に飛び込むと、さらに火が付いたかのようにウエンウエンないてしまったではないか。
「ちょ、ちょっと!? こんな場所で……」
偶然人気はないが、このままじゃまずい。
「と、とりあえず……」
このままにしておくのもできないし……仕方ない。
「とにかく、此処じゃアレだしさ。中へ入る? 何か話したいことがあれば聞くから」
とりあえず、彼女を俺の部屋へ連れてきた。しばらく落ち着くまで寛がせてあげればいいかな?
「はい」
と、姿勢正しく正座している彼女のもとへホットカルピスを作ってテーブルに置いた。
「あ、ありがとう……」
「少し散らかっててごめんだけど、いったい何があったの?」
「……」
しかし、朱鳥は口を閉ざしたままだった。それゆえに出されたホットカルピスのカップにも手を付けようとする気配がない。やっぱ、無理やりだったかな?
でも、しばらくしてからようやく口を開けてくれた。
「……つい、辛くなってしまって」
「え? ああ……虐めか」
それを知ったとき、俺も不機嫌に表情を曇らせた。確かに、彼女を標的に虐めをする連中は酷いし、それ以上にひどいのが教員でありながら見て見ぬふりをして、それどころか一緒になって虐めにセクハラしてくる三原の野郎が許せない。
「本当にどうしようもねぇ奴らだ。ああいう奴らこそ人としての器ができてないってうかさ?」
鬱憤晴らしに連中の悪口を言ってやった。こっちもあいつらによく意地悪されるから気にくわないのだ。
「……あっ」
すると、朱鳥はテレビの棚に並べられていた、あるDVDの列を見つけた。
「仮面ライダー!!」
意外な言葉が、彼女から出てきた。なにやら、にぱっと笑顔になって棚からそのパッケージを除いた。
「え? ああ、一様ね? もしかして……興味あるとか?」
「うん! 変身ヒーローが大好きなんですぅ!!」
「へぇ……」
コイツは意外だと思った。女の子でもヒーロー好きの人っているもんなんだな?
「よかったら見る? 好きなの見ていいよ」
「本当ですか? じゃあ、えっと……」
と、朱鳥はそのDVDの中から何枚か手に取って、自分が好きなライダーの作品を手に取った。
「これ、見てもいいですか?」
「ああ……どうぞ?」
テレビをつけて、DVDを楽し気に視聴している朱鳥に、俺は訊ねてみた。
「この仮面ライダー好きなの?」
「うん、園児の頃からよくテレビで見てたんですぅ」
「へぇ……まぁ、俺も毎回見てたよ」
「面白いですよね! この作品」
「ああ、俺も好きだよ。っていうか……」 
「……?」
俺はどこか少し違和感があった。
「あの時の女の子は、仮面ライダーの後にやる
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