第十二幕:お揃いの虹
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yPad』には対応してるんだけど・・・」
七夏「そうなのですか・・・。じゃあ、これ、柚樹さんにプレゼントします♪」
時崎「え!?」
七夏「柚樹さんのは、結構年期が入っているみたいですから」
七夏ちゃんの意外な申し出に、どう答えるべきか俺は焦った。その時、背後に持っていた物の存在を思い出す。一度、無用になったと思った物が、凄く心強い存在に思える。
時崎「ありがとう! じゃあ、俺は七夏ちゃんに、これをプレゼントするよ!」
七夏「え!?」
さっきの俺と同じような返事をする七夏ちゃんの前に、背後に持っていたカバーを見せる。
七夏「あ! セブンリーフ! でもそれって・・・」
時崎「大丈夫! 似ているけど、これは七夏ちゃんの機種に対応してるよ!」
七夏「わぁ☆ 本当ですか!?」
時崎「これでよければ、プレゼントするよ!」
七夏「はい☆ ありがとうございます!」
こうして、俺と七夏ちゃんは、お互いにMyPadのカバーを買って、プレゼントし合った。偶然にも、その金額は全く同じで、若干サイズの大きい俺のカバーの方は、旧モデル商品という事で割引率が高かったようである。
時崎「それにしても、お互いに同じ金額でプラスマイナスゼロだったね!」
七夏「ぷらすまいなす?」
時崎「あ、損得なしって事!」
七夏「あ、でしたら、お得だと思います!」
時崎「え!?」
七夏「金額は同じでも、プレゼントする人の気持ちがあります☆」
時崎「なるほど」
確かに、七夏ちゃんの言うとおりだ。このカバーをお互いに自分で買った場合と、相手にプレゼントするつもりで買った場合、金額だけでは測れない気持ちや想いがあるという事だ。
七夏「柚樹さん!」
時崎「ん?」
七夏「大切にします・・・」
時崎「俺も、大切にするよ」
七夏「お揃い・・・です・・・」
時崎「え?」
七夏ちゃんの顔が少し赤い・・・。そう言えば、俺もセブンリーフデビューをした事になって・・・そうじゃなくて、七夏ちゃんとお揃いのカバーになって・・・。そう思うと、急に顔が熱くなってきた。
七夏「柚樹さん、お顔・・・少し赤いです・・・」
時崎「な、七夏ちゃんこそ!」
七夏「くすっ☆」
先に、七夏ちゃんに指摘されてしまったが、この少しこそばゆい感覚・・・七夏ちゃんも同じ感覚なのだろうか? ともかく、俺はこのこそばゆい感覚を掻き消す!!
時崎「七夏ちゃん!」
七夏「はい☆」
時崎「他に買い物はないの?」
七夏「えっと・・・ちょっと寄りたいところがあります。いいですか?」
時崎「勿論!」
七夏「ありがとうございます♪」
俺は敢えて何処に行くのかは聞かず、七夏ちゃんに付いて行く事にした。そう言えば先日、写真屋さんへ案内してもらった時は、話題を
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