72舞ちゃん実力行使で祐一と結婚するの巻
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とも、いつか娘が普通の男性と恋をして、運命の相手でなくても良いので、できるだけ長く寄り添って愛し合い、子どもを成して普通の家庭で育てて難病も患わず、ごく普通の、人並みの幸せを掴んで欲しいと思っていた母。
だが先ほど受けた説明では、闇の世界の王子様、丘から降りてきた妖狐の息子、消えない妖狐との婚礼であり、その次席の巫女として今後妖狐に仕える(生贄)と教えられた。
まだ混乱しているが、娘の相手は自分の運命の人ではないと思い始め少し残念な気もしたが、半分血が繋がっている弟であっても憚られる事ではなく、天孫降臨の儀式で、荒ぶる神々の嫁としては神性が強い妹や姉が尊ばれると佐祐理の母からも聞かされた。
19年前に親子で捕らえられ、病気の娘を救われておきながら、その恩人を無碍に追い払い、この街や国を滅ぼしかけた罪人として、父親はその場で処刑され嬲り殺しにされた。
自分は運命の相手に救われ、お腹の中にいた娘も命を永らえたが、「忌み子」「超能力少女」と呼ばれて、蔑まれたり持ち上げられてみたり、浮き沈みが多い娘と自分の人生。
その件に付いても佐祐理の母から謝罪され、当主が二人交代するまで娘に人権は無かったが、ようやく娘にも幸せになれる機会が来た。
「おかあさん、今はいつもの舞じゃなくてボクなのだ〜」
話す前に……が一杯付いてから話す娘と違い、何やら明るく楽しい人格になっている今の舞。
「ああ、喜びの人格の舞と、お義母様の嫁入り前のご挨拶なのね? 是非5パターン全部撮っておきたいわっ」
佐祐理的には特に、水の精霊である右手の悲しみの人格が、母の(無い)胸で泣き崩れて、お別れの挨拶をする場面をどうしても残しておきたかった。
「ついでだから全員集合なのだ〜!」
喜びの舞は撮影中の佐祐理に抱きついてキスをして、左手の人格を吸い出した。
舞wifiで呼ばれたヤンキー娘、眼鏡地味子さん、教頭の孫にも次々抱きついて自分の魔物で精霊で別人格を吸い出して完全体?に変体して編隊非行して変態する舞。
「舞、お前…」
レズだったの? と聞きたかった母だが、男性で弟と結婚するのに、本当はレズなのか聞けずに戸惑っていた。
「ええ、舞は祐一さんと結婚しますけど、佐祐理は舞と結婚します。他の子も佐祐理の妹デス」
「ええっ?」
本家の本妻で正妻の方は、思いっ切り義母にカミングアウトして、娘や妹達と結婚すると言い出した。
以前から怪しい怪しいと感じ、娘の衣服や下着、シーツ、特にパンツと靴下を持ち帰った親友?
色々な物を持ち帰り「洗濯する」と言っていたが明らかに新しいものに交換して、ストックが貯まれば「使用した」のか「レンジでチンして複数回スーハーして匂いが抜けた」のか本当に洗濯して持って来た本家のお嬢様。
二人共他に友達もおらず作らず、妖狐の血が
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