ペルソナ3
1835話
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「あからさまに怪しいな。……ちょっと俺が取ってくるから、待っててくれ。まぁ、何かの罠って可能性はそう多くないけどな」
実際、これまでの宝箱にも罠の類はなかった。
であれば、当然のようにあの宝箱にも罠はないと判断していいと思うんだが……やはりこの16階という場所に、意味ありげに置かれている点が気になる。
今までになかった事だけに、実は罠が掛けられていた……って事になれば、ちょっと大変だしな。
特に桐条の場合、桐条グループの令嬢で向こう側のグループを率いる身だ。
迂闊に怪我をさせるような真似をするのは、ちょっと怖い。
勿論、それで敵対した……なんて事を考えたりするのかと言われれば、向こうもそんな馬鹿な真似を考えはしないだろうが。
そもそもの話、影のゲートという存在を知った以上、可能な限り俺と敵対しない道を選ぶのは当然だろう。
影のゲートで鍵とかが全く無意味となる俺と敵対すれば、それこそ気の休まる暇とかもないのだから。
そんな風に考えながら、宝箱を開く。
……うん、やっぱり罠の類はなかったな。
それは何よりだ。何よりだったが……宝箱の中に入っていたのは、今までのような武器や魔法の込められた宝石とは違っていた。
意味が分からないという点では似たような物だったが、その意味の分からなさというものが決定的に違っている。
今までは、それが何なのか分からないという意味の分からなさだったが、宝箱の中に入っていたのは、何故このよう物がここに? という意味の分からなさと言ってもいい。
何故なら、宝箱に入ってたのは紙……正確にはレポートか何かだったのだから。
一応危なくないだろうと思いながらも、そのレポートを手に取る。
当然というか、やはり特に何か罠がある訳でもない。
いや、罠があるのであれば、宝箱を開いた時に発動しているか。
今まで宝箱に罠がなかったのを考えると、もしかしたらタルタロスの宝箱の中に、罠の類はないのかもしれないな。
誰がどのような目的で宝箱を配置しているのかは、未だに分からない。分からないが……その辺りの概念がない可能性もある。
そんな風に考えながら、レポートの題名に目を通す。
「うん? 人工島計画文書01? 何だこれは」
そこに書かれていたのは、そんな文字。
いや、その名の通り人工島とやらに関する計画に関するレポートか何かなんだろうが……
「アルマー? どうだ? 何かあったか?」
「ああ。こんなのが見つかったよ」
宝箱に入っていた代物としては、正直なところ想定外……それでいて、期待外れといった感じが大きい。
そもそもの話、こんな意味ありげな場所に置かれている宝箱なんだから、何かもっといい物……それこそ強力な武器とか、そういうのを入れておい
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