第二話
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…さいですか。」
彼女の話を聞いてカイムは若干呆れながらも頷きながら思い出していた、こいつはこういう奴だったと。二人で話していると今まで蚊帳の外だったアリサが会話に入ってきた。
「……ねえ、その子は知り合い?随分と親しそうだけど。」
「ん?ああ、まあな。何年か前に知り合ってな、あとアリサと会う約束断った時の依頼にもちょっと関係しててな。」
「……もしかしてこの子と会うのが目的?」
「いや、本来の目的序でに迷子になったこいつを回収した感じだな。」
「……そうなんだ(本当にそれしかないみたいね)。」
若干不機嫌そうにしていたものの、カイムの答えを聞いて今度はホッとしたアリサをカイムは不思議そうな目で見ていたが袖を引かれそちらを向いた。
「ねえカイム。」
「どうした?」
「その子は?」
「おっと、紹介してなかったな。彼女はアリサ・R、俺の友達だよ。」
質問してきたフィーに対してカイムはアリサを紹介した、『偽』の名前で。アリサには今言ったのとは別にファミリーネームがあるのだがフィーに話しかける前、アリサが学院内では隠しておきたいと言ったのだ。カイムはいずれはばれると言ったものの彼女の実家の事を知っていたのでアリサが頼み込んだ結果、了承したのだ。とはいえ事前に考えていると聞いた後に言われたこの名前には流石に短絡的だとツッコミを入れたが。
「そうなんだ。これからよろしく、アリサ。」
「あ…ええ、こちらこそよろしくね?フィー。」
二人とも挨拶をしながら握手をしていた。自分の知り合い同士が仲良くなる光景にカイムは笑みを浮かべていた。
「さ、紹介も終わったしそろそろ行こうぜ?これ以上遅れるとどやされそうだ。」
「ええ、そうね。」
「うん、レッツゴー。」
少し話し込んでいた為、若干早歩きで三人が学院の校門前まで歩いていくと、
「―――ご入学、おめでとーございます!」
という声と共に緑色の制服を着た小柄な少女と黄色のツナギを着た恰幅がよさそうな男性が三人に近づいてきた。自分たちを出迎えたことから二人とも先輩なんだろうとカイムは予想したが少女の方は、フィーくらいに小ぢんまりとしていてとても先輩には見えない為、自分の予想に自身を持てずにいた。
「(男性はともかく少女の方は……先輩? なのか……どう思うよアリサ、フィー。)」
「(……私もそう思うけど……というか普通に考えたらそうとしか思えないし……?)」
「(でも男の人はともかく女の子の方は私くらいちっちゃいよね。)」
二人は自分達がそんな事を小声で話されているとは思っていないようで笑顔で三人の前に立った
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