第二章
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りを正されたよ」
「誤り?」
「誤りというと」
「私は優越感を抱いていた」
自分を振り返っての言葉だった。
「知識や教養を持っているが故に、しかし」
「その優越感を捨てた」
「そうなったのだね」
「そう、そしてこれからはね」
その優越感を捨ててというのだ。
「人間を尊敬することを学んでいく」
「人間としてだね」
「それを学びそのうえで」
「そしてだね」
「学問も自分自身も高めていきたい」
こう言うのだった、そのうえで友人達と食事をしつつ会話を楽しむのだった。
カントの生活はとかく時間に正確だった、このことは最晩年の死の間際まで変わらなかったという。しかしその日課の一つの散歩を一日だけせずケーニヒスベルグに騒ぎとなった。この時にはこうした裏側があった。如何に時間に正確な者も夢中になるものがあれば時間を忘れるということだろうか。
哲学者死す!? 完
2017・4・13
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