第六章
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「夜にな」
「警部もですか」
「そうされますか」
「そうだ、そうして魔物を倒してだ」
そのうえでというのだ。
「これ以上の犠牲者を出さない様にするぞ」
「では私も」
警部に話をしたチンも言ってきた。
「行きます」
「そうするか」
「はい、そしてです」
「女夜叉を倒す」
「出る者は多い方がいいですね」
「そうだ、勿論全員な」
「塩と桃の木の木刀を持って」
そうしてというのだ。
「女が前に出たら」
「振り返るなとか言わんぞ」
警部は最初からと言い切った。
「そんな場所に来る女はいないからな」
「もう女夜叉と断定して」
「それでまずは塩を投げ付けてな」
そしてというのだ。
「後はだ」
「桃の木の木刀で打つ」
「最初は腕とか足でもいいだろ」
「はい、普通の人間なら何でもない筈です」
「塩にしてもな」
「それで打たれて変に苦しむ様ならな」
「女夜叉ですね」
それに間違いないからだというのだ。
「だからですね」
「そうだ、一気に倒していくぞ」
「わかりました」
「女夜叉だったら携帯で全員呼んでだ」
一人が全員にというのだ。
「寄ってたかって塩をかけて桃の木の木刀で打つぞ」
「徹底的ですね」
「徹底しないと駄目だろ」
「相手は魔物ですし」
普通の犯罪者ではないとだ、チンも答えた。
「ですから」
「そうだな、じゃあな」
「全員で寄ってたかって」
「倒すぞ」
こう話してだ、彼等は夜にそれぞれ武装したうえで警部の指揮の下まともな女なぞ来ないような場所に一人ずつ歩いた、すると。
チンの目の前にだ、紅いや鮮血の様な色のアオザイを着た腰までの長い黒髪の女が来た。その顔立ちは予想通りにだった。
ぞっとする様な美人だった、チンはその美女を見て確信した。
それでだ、擦れ違う前にだった。
女に持っていた塩をかけた、すると。
顔に塩を受けた女はその瞬間にだった、まるで濃硫酸を顔に浴びせかけられた様に苦しみだした。チンはそれを見て確信を深めた。
それでさらにだった、塩をかけ桃の木の木刀で腕を打った。軽くだったが女はこの世のものとは思えない呻き声を挙げた。
何度も打って女が膝を着いてもがきだしたところでだ、チンは素早く携帯を取り出して警部や他の警官達にあらかじめ文章を用意していたメールを送った。彼の受け持ちも書いているそれを。
そのうえで女にさらに塩をかけ桃の木の木刀で打ち据えた、そうしてさらにダメージを与え。
警部達が来るとさらにだった、彼等も加わって女に塩をかけ桃の木の木刀で打った。既に膝を屈している女は最早反撃も出来ず。
完全に倒れ伏してそこからだった、しゅうしゅうと溶ける様な音を立てて肉が実際に溶けて後は人間のものに近いが牙があり何処か獣め
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