第百十四話 改革の元で
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上記要項に鑑み死に逃避する考えを禁じ自滅玉砕を禁ずる。
八・徴兵制の変更
第一条 各家庭に男児が1人残るようにするべし。
第二条 研究者、熟練工等の徴兵免除。
九・女子士官学校の開設。女子の徴兵。
現代は総力戦である、その為には女子力も積極的に採用すべきである。後方勤務の多くを女子にすれば、前線に男子を送れる、又男子徴兵数の減少に対処可能である。
現在でも女子士官は存在しているが、大半が女性皇族等の侍従武官としてである。それを一般職にまで広げるモノとする。
十・補給軽視への意識改革。
近代戦は補給が無ければ戦えない。【腹が減っては戦が出来ぬ】ナポレオンの言った言葉である。此を鑑み補給の重要視を行う、此に伴い兵站課の職責拡大と権限の拡大を行う。又戦闘に於いて商船などを戦果と考えない考えを改める。
七〜十は人員の無駄死にを減らすための布石である。
このほか幾つかの命令が発せられた。
これらの詔は今回の断罪により軍部に巣くう不良将兵が軒並み消え去った結果、良識派は元より戦争大好きな者達さえも、練度向上、士気上昇、モラル上昇による、戦闘力の強化に繋がると受け入れられたのである。さらに三長官や元帥の事など雲の上の存在で有る者達にしてみれば、殆ど気にならない条項で有った。
続いて、省庁に関する詔が発せられた。
一・皇帝直属の惑星開発庁の設置。
此は、功績を挙げた貴族に対して下賜するために惑星を開発する事とされたため、貴族も反対しなかったが、実際はフェザーンによる過度な帝国開発をさせないための布石であった。
二・軍務省、司法省共同の外郭団体に保安庁を設置。
此は所謂星間パトロールである。現在は各星系の警察と宇宙軍が治安を委ねられているが、広域の犯罪や密輸等に対処出来ていない。更に軍に過度の負担をかけている。此を是正する為に開庁させる。此により宇宙艦隊は対叛乱軍戦に全力を向ける事が出来る様になる。
裏の理由は、広域捜査権で門閥貴族、フェザーン、地球教などの暗躍を調べる事も仕事であった。
本来であれば、内務省の権限縮小を図りたいが、時期尚早として今回は見送られた。
その代わり、ハルテンベルク侯爵が内務省警察総局長在職の状態で兼任として内務省次官に親補され、社会秩序維持局に対する監視の強化を行う事と成った。
最後に政治に対してである。
一・帝国宰相、各尚書の任命権は皇帝、皇帝幼き時は摂政たる皇族と、国権の最高責任者たる、帝国宰相或いは国務尚書との相談に拠る物とする。
ラインハルトが勝手に帝国宰相とかを自称する事を防ぐためであるが、クーデターを起こされたら反古になるかも知れないが、臣民の力で簒奪者《ラインハルト》を倒させる布石に成れ
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